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【視察3日目】シュタイナー幼稚園

最終日。前日はやっと痛み止めなく就寝することができてまた爆睡できたのでとっても嬉しかったです。




まだ咳はでるけど良くなってきていることに感謝。前日と同じ行程でシュタイナー幼稚園に向かいました。




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今回は少し早めの8時30分ごろに到着。電話を終えたばかりの園長先生が担当するクラスを見学できました。今日のこのクラスの園児数は23名。





普段は登園時間の自由遊びを見学するのですが、今日は毎週水曜日に小さいお部屋で行われる水彩のぼかし絵を観察することができました。私は初めて生で観れたので感激しました。





園長先生が言います。「気持ちを落ち着けるためにこの水彩のぼかし絵の作業をします。教育者はこの作業のアシスタントに従事し、常に新しい色の提供を心がけなければなりません」




お手伝いの園児も1名いました。9時ごろになり、3名ずつトイレをに行くトイレタイムを滞りなく遂行するために残った子供たちは円状に座りゲームをしていきます。先生が子供にボールを渡して指名し、その子は自分が遊びたいゲームを先生に伝えるというもの。それにしてもいろいろなゲームがあるものだなあと感心しました。




9時30分ごろ、みんなのトイレタイムが終了し、先生が座っている子供たちにアイコンタクトで起立を促します。




ろうそくが灯され、朝の歌をうたいます。ラベンダーオイルを手につけていく歌をうたい、また違う歌でオイルを手にぬっていきます。朝ごはんを食べる前の心を落ち着ける作業になります。





みんなで美味しく朝ごはんを頂きました。その後、外遊びに向かいます。





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私たちは園舎の中を観て回ることにしました。園長先生が1歳〜3歳の教室の案内をしてくださいました。





昨年はなかったワンフロアを分けるための木の柵がありました。ハイハイする赤ちゃんが出て行かないようにするための配慮です。グッドアイデアだなあと思いました。





ベビーの寝室が居心地よく感じたのは、子宮にいるような設計がなされているからだとか。とっても感心しました。





オイリュトミーホール兼お昼寝する空間も見せて頂きました。私が昨年見学したときに「眠る時間が嫌だ」と言っていた7歳の男の子の話をして、そのような子は起きて別のお部屋に行っても良いのか尋ねたところ、「それはだめです。このお部屋にいて静かにしていないといけません。なぜなら、人間には頭の中を空っぽにする時間が必要だからです」というお返事が。





情報過多の昨今、大人にも当てはまることだなあと痛感。




ひととおり見させて頂いたので園長先生と分かれたところセラピストさんらしき人を発見。




彼女は「Heileurythmie」を施術するセラピストさんでした。日本でいうエクストラ・レッスンの「プラクティショナー」のことです。




このセラピーも毎週水曜日に行われ、必要な園児はあらかじめ選ばれているそうです。コストは親が別払い。対象者は、行動に集中力を伴わない園児や、アトピーやアレルギーの園児。オイリュトミーを通じて治すことを目指されています。




シュタイナーの人智学がベースになっているセラピーだそうで、私にとっては初耳のニュースでした。水曜日に訪れて本当に良かったと思った次第です。




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再び園庭へ。外で遊ぶ子供たちはみんな嬉しそう。キラキラしています。




ひとしきり遊ぶ子供たちを観察してから、再び園内へ。お昼ご飯前のお話と終わりの会の時間になりました。




ファッシング前ということで、まずはHampelmannの歌。糸を引っ張って動く道化師のこと。



そして、道化師のいとこのお話。先生がまずはその従姉妹を探します。いとこの道化師は埃っぽいところにいるらしくくしゃみをしています。このくしゃみを園長先生が腹話術師のようにしているのですが、とっても可愛らしいくしゃみなのです。



いとこの道化師のお人形を見つけ出し、先生はお話を続けていきます。もう一人の先生との掛け合い漫才のようなダイアローグに大笑いしました。




お人形は子供たちのほっぺをなでたりキスしたり。最後に終わりの会の歌をうたってライゲンをしてからお昼ご飯の時間になりました。




私たちはこのタイミングでようちえんを後にしました。





私はこの楽しくも充実した3日間の視察プランを遂行できたことが誇りです。私の咳におつきあいくださったお客様にも大感謝です。



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# by midorimartin | 2017-02-16 08:00 | シュタイナー教育

【視察2日目】自由ヴァルドルフ シュタイナー学校

シュタイナー学校を訪れました。




前日の夜、不安からまた痛み止めを服用。朝早い出発だったためまだ月がでています。




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シュタイナー学校はなんと5年ぶりの訪問になるため、今回はイスマニングのシュタイナー学校の日本人の音楽の先生が学校案内をしてくださるとのこと。安心です。





8時5分くらいに学校の玄関ロビーに到着。





まずは1年生のエポック授業を見学しました(8時10分〜9時55分)。





生徒数は30名。先生が私のことを覚えてくださっていることに感激。




ロウソクが灯され、先生が鉄琴でメロディーを奏でます。子供たちが起立して、太陽・土・星に感謝する歌をうたいます。




リトミックして身体をほぐしてからライゲンが始まり、鍛冶屋の歌をうたいます。




頭の上に小さく四角いお手玉を乗せてバランスを取りながらライゲンをしていきます。




そのとき、なんの合図もなく算数の勉強が始まりました。「7歩前進」。「7歩後進」。「2の数字がきたら手をたたく」。「3の数字がきたら足踏みする」。



そして、3の数字がきたら足踏みするを4回くりかえしたあと、先生が「3x4=12」を導きだします。




歌を歌いながら四角いお手玉を片付けました。また唐突に算数のお話が始まります。




「切手、カード、小包、etcを配達人が配ることになりました。17個あった品物が10個配られました。あとどの品物が何個残っているでしょう」



友達や近所の人がやってきたり、犬がやってきたり、お話は更に続きます。そのたびに先生は子供たちにどの品物が何個残っているのか尋ねます。




先生が子供を指名したり、全員に答えの数字を手で表示させたり、解答方法は様々です。




子供たちは黒板絵をノートに書き写すことになりました。




その間、少しざわざわしてきたので、先生はトライアングルを手に取り、「1、2、3」とカウントダウンしてからトライアングルを鳴らし「5分間静かにしましょう」と言いました。




子供たちを観察していると、とっても早く書き終えてしまう子がいたり、ゆっくりと書き写している子がいたり、まったく違うものを書いている子もいたりして、それぞれの生徒の個性がでていました。



宿題の掛け算もノートに書きうつさないといけません。書くスピードの違いで授業についていける子とついていけない子がでてきそうです。




休憩前のお話に移りました。今日までのお話を先生が子供たちに尋ねます。何人かの生徒が内容を伝えます。




みんな前日の話の内容をしっかり覚えていることに感心しました。今日の話の内容は、3人いる息子のうちの最初の2人が病気の国王を助けるために聖なる水を探しに行くのですが、見つけるために右手と左足と首をさしださないといけないので怖気付き探すのをあきらめてしまう話をしてそこで終了したので、思わず「3人目の息子の話はいつ聴けるの??」って思ってしまいました。



休憩時間中に先生にそのことを尋ねると「よくあるシリーズものであるように続きがの楽しめるようにしないとね」とのこと。なるほど、なるほど。





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1時間目は12年生のオイリュトミー(10時15分〜11時)。




4月に卒業前の発表の機会があるとのことで、その発表に向けてのレッスンを見学しました。




オイリュトミーの先生も私のことを覚えてくださっていたので嬉しかったです。





生徒たちはウォーミングアップしてから、ピアノ伴奏者が弾くシューベルトのメロディーに合わせて、八の字やフォルメルを描きながら身体を動かしていきます。




最初バラバラだった生徒の動きが先生と一緒にまとまっていきます。少しずつ完成されていく姿に感動です。




テーマは「カラーゲーム(Farbenspiel)」。 



感情を色分けして表現するとのこと。たとえば、怒りは赤、メランコリックは青など。




赤色チームの女性徒3名が創作した演技を見せてもらいました。怒りが関連しているテキストも生徒の創作。




炎が燃え立つ山にドラゴンが生息し、山の炎が怒りでメラメラしています。その内容を表現した動きを彼女たちは表していきます。





迫力があってとても良いです。先生も彼女たちを褒めています。先生の修正が加わり更に動きが良くなっていきます。





次に2人の男性徒チームの演技。クリスチャン・モルゲンシュテルンの「Die Zeit」。時を止めるために時を刻む針を追いかける。この内容を表現するために、一人が時計の針の役、もう一人は時を止める役。




なかなか興味深い動きです。色は明るめのベージュ。




あっという間に45分が過ぎてしまい、もっと見たい欲求にかられてしまいました。オイリュトミーの集大成を少し観れたことに感謝です。




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2時間目は2年生の音楽(11時5分〜11時50分)。私たちの案内をしてくださった日本人女性の先生の授業です。




音楽室のドアを開けて、先生が子供たち一人ひとりを握手して迎えます。なんとも微笑ましい光景です。




歌を歌ってリトミックをしてから、二人の誕生日っ子のお祝いをしました。




そして、ネコがテーマの歌とお話があり、木のリコーダーの練習をしました。




あとで聞いた話ですが、このネコがテーマの歌は、作詞と作曲はシュタイナー学校の先生がなさったとか。この歌に合わせたお話を日本人の音楽の先生が創作されたそうな。イマジネーションパワーみなぎるシュタイナー学校の先生ならではのエピソードだなあと感心しました。



木のリコーダーの練習をするときの「足に土からのパワーを感じて」という表現が印象に残りました。なぜなら、森のようちえんでも「足に根っこを生やして土にしっかり立って」という表現をするからです。パワーの源は土あるいは根っこという意味になるのかなと思いました。





歌を歌って、たて笛を吹いたあと、スノードロップの話になりました。なぜ雪は白いのかというテーマです。




昔、雪には色がついていなかったそうです。雪が神様に「私にも色を下さい」とお願いしたところ、
「色をたくさん持っている花のところに行って色を分けてもらいなさい。」と言われたとのこと。
花はみな雪に拒否反応を示して色を分け与えず、唯一スノードロップだけが雪に「私の色をあげましょう」と
言ったそうです。そのため、雪の色は白なのだとか。




この内容に合わせて子供たちのミニ芝居も見ることができました。ほっこりしました。



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3時間目は7年生のフランス語(11時55分〜12時40分)。 




フランス語の先生は熱心な方で、生徒が教室に移動するまでの数分間で、私たちに元のフランス語の文章を自分なりに短くしたことや、昔はフランス語オンリーの授業だったけど、今はドイツ語もたくさん使って子供たちにフランス語を教えていること等を説明してくださいました。




7年生のテーマは「白黒コントラスト」。生徒はそのテーマに合わせて、プロジェクターを使った影絵をを披露し、フランス語の発表をするそうです。





私たちもフランス語の文章の配布資料を頂きました。アルフォンス・ドーデの「風車小屋だより」の「9話 法王のラバ」。7年もの間、怒りをためたラバのひとけりが圧巻です。




私たちは生徒にまじってフランス語の授業を受けることができました。





ランチは音楽の先生と再び玄関ロビーで集合してから食堂で。美味しいお食事とためになるお話を伺い、久しぶりのシュタイナー学校の視察は和やかに終了したのでした。
# by midorimartin | 2017-02-16 06:05 | シュタイナー教育

【視察1日目】ウンターメンチング森のようちえん

ウンターメンチング森のようちえんを訪れました。




私は風邪気味だったためこれ以上悪化しませんようにと祈るスタートになってしまいました(金曜日は病休。土曜日と日曜日の週末は微熱があり両日とも一日中寝込んでいたので痛み止めを数回服用)。






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咳をしながら説明というお客様にご迷惑をかける視察になってしまうことにも良心の呵責があり、風邪のウィルスにかかっているとはいえ回復力の遅さを恨みました。






ただ、ようちえんの先生全員が風邪気味ということでなんだか安心してしまった私です(笑。





朝の会が始まりました。いつものとおり、天気予報士のこどもたち二人が、お天気と風向きと気温の説明をしてくれます。





カレンダーの勉強、園児の出欠状況も確認し、今日行く場所も子供たちと一緒に取り決めしました。





9時30分ごろ森に向けてトロッコをひっぱって出発。





おとなしい子供たちが多いのかあるいは寒いのかみんな静かに一列で歩いていきます。




森の入り口に入るとバラバラに分かれてもよく、待ちポイントで集合しながら森の中を進んでいきます。




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目的地の「根っこ広場」に到着。横たわる自然に倒れた木に登りみんな楽しそう。




先生や私たち大人はじっとしていると手足がかじかんでくるので、その木の周りを歩いたり、子供たちと少しジョギングしたりして身体を温めます。



木の枝を削る子供たちはわずかで、両サイドに横たわっている木と遊ぶ子供たち、地面の葉っぱを熊手でかきわけてパレット状態にしてから、木の枝を使って家をデザインする子供たち。




子供は風の子とは本当に的を得ていると思いました。



家を創作している子供たちは、まずは玄関を作り、トイレの制作にかかったのでユニークだと思いました。その後は庭づくり。さすがドイツという感じです。




2回目の朝ごはんを森の中で食べたのですが、その寒いこと、寒いこと。気温は0度かマイナス1度なのでそれほど寒いことはないはずなのに体感温度が低いからか足元からくる寒気のせいなのか寒さが堪えます。



10時半ごろ朝ごはんを食べ終え、通常は12時半くらいまでは森で過ごすのですが、あまりにも大人たちの身体が温まってこないので11時半ごろ森を後にしました。




森の中を移動中に一人の女の子が「ママ〜」と言って泣きべそをかいています。



彼女は手袋をしていません。先生が私に「身体が冷えてくると子供たちはママに会いたくなるようです」と説明。



私がその女の子の手を握るとおとなしくなったのでほっとしました。途中でお客様と一緒に彼女に手袋を履かせて、園舎まで私はその女の子と手をつないで帰ることになりました。




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園に到着。男の子と女の子が分かれて自由遊びをしています。リーダー格の女の子が演出家のごとく残りの女の子たちに即興寸劇の配役を伝え演技を指導しています。




しばらくするとなにやらもめはじめました。




彼女が言う言葉をつなぎあわせてみると、どうやら練習不足のお友達に一緒にお芝居はできないと伝えたようでもめたとのこと。




なんだか大人の世界でもある話なので興味深いと思いました。




ランチの配膳役の男の子の作業が終了し、私たちはコンテナ園舎の中に入りました。




直前に発生したブレーカー落ちも回復し、園舎の中は暖かいです。ほっこりしました。




みんなでお昼ご飯を楽しく食べ、配膳係りの子がテーブルをきれいにした後、園舎の中で自由遊びが始まりました。




園長先生がモンテ出身ということもありますが。先生のためのワークショップに行って習ったという遊びを見せてくれました。




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トイレットペーパーの芯とミニカーに番号を貼り、数字合わせをするというもの。タイトルはずばり「森のようちえんのための算数」。




トイレットペーパーの芯は駐車場です。





年長さんあるいは数字が好きな子供が対象のゲームらしいですが、ミニカー好きな男の子がこのゲームをしたいと言ったのもユニーク。





冬の保育は簡易バージョンになるらしく、森の中の寒さしのぎに身体を動かす自由遊びがメインになるのと同様、外でする終わりの会も割愛されていました。




風邪気味の私でしたので園舎の中に長くいれたのは非常にありがたかったです。
# by midorimartin | 2017-02-16 05:14 | ドイツの森の幼稚園

森のようちえん第10期生の最終日に同行しました

森のようちえん第10期生の実習最終日に同行しました。場所はポーイング森のようちえん。



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なんとマイナス7度。森の中は1〜2度寒いので、もしかしたらマイナス8〜9度。




とにかく風邪はひかないようにと思って挑みました。




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優しい園長先生の笑顔に迎えられ感激したのは言うまでもありません。




今日は年長さんだけが幼稚園にいたので7名の園児。他の子供達はクッキーを焼くため別の場所にいます。





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寒さのため男の子が一人ずっと泣いています。身体を動かすようにと先生に言われてるのに身体を動かさなかったためです。手がかじかんでどうしようもない状態になったのだと思います。私もすぐに手がかじかむので気持ちはよくわかります。





朝の会が始まりました。朝の歌をうたって、曜日とカレンダーの勉強をして、人数を数え、クリスマスのお勉強も少ししました。




午前のおやつはバウバーゲンの中で食しました。その後は外に出て自由遊び。





なんと女の子が私にカッチカチに凍った泥水を見せてくれました。葉っぱと木の実が凍ってます。


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底は木のような色合いです。二人で自然が造った作品に感動しました。




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ゆったりと流れる時間は前回に訪問したときと同じなのですが、足のつま先と腕が寒い。




子どもたちとサッカー遊びをしたので少し身体があたたまりました。





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年長さん教室ということで再びバウバーゲンの中へ。レープクーヘンに色をつけていきます。みんな大はしゃぎ。





その後、また外で自由遊び。10期生の方は子ども達とサッカーをしたり、肩車をしたり、ブランコを押したり、かくれんぼをしたり、、、。 




10期生の方は園児に受け入れられているというだけではなく大人気の様子。





先生や保護者や子どもたちともドイツ語で会話し、現地採用の実習生としても通じるような感じです。ポジティブな驚きです。




終わりの会になりました。終わりの会のゲームをして、終わりの会の歌をうたいました。10期生の方は園からプレゼントをもらいました。





園長先生と保護者代表の方から、「大変優秀な実習生だ!」という褒め言葉が届き、また一番の褒め言葉としては
園長先生の「彼は優秀な幼稚園教諭になるだろう」という一言だと思います。





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今年の8月にお問い合わせを受けて、「実習園になりそうなようちえんがもしもあればインターンシッププログラムを実施しますね」と返事をして、すぐにポーイング森のようちえんから「実習生を探しているのだけど誰か知りませんか」という問い合わせを受けて実現した今回のインターンシップ。




マッチング効果はバッチリで、本当に記念すべき第10期生の実習プランになりました。
# by midorimartin | 2016-12-01 06:06 | ドイツの森の幼稚園

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 6 「こころの音とオイリュトミーの類似性」

11月26日(土)ミュンヘン日本人会主催の体験型セミナー「音楽療法〜こころのおとを聴く」を企画しました。




参加者の総数は20名。前半は音楽療法の講義、後半は音楽療法の生体験という2部構成。





後半のセッションは2つのグループに分かれ、各々が好きな楽器を持ち目を閉じて即興演奏。




聴いてる方も目を閉じて音を楽しみました。




講師の音楽療法士の鎌田菜美さんはピアノでみなさんが即興で奏でる音楽に寄り添います。




私は司会進行という立場でしたので目を開いてみなさんのセッションを観察していました。




そして感じたことは、「むむっ。何かに似ている」




記憶をたどっていくと、そうです、シュタイナー教育のオイリュトミーのピアノ伴奏に似ていたのです。




オイリュトミーのピアノ伴奏は、先生の指示に従いながら、生徒が奏でるパフォーマンスに寄り添う即興音楽。




患者さんのこころの音に即興で寄り添う音楽療法。




どちらものグループセッションは、最初は少しずつ空気感が変わっていくのを感じ、途中で盛り上がりがあったり変化があったりを楽しみ、最後は一つの作品を作り上げた充実感や達成感を味わう。フィードインとハイライトとフィードアウトが存在していることが似ていると思いました。




菜美さんが「音楽療法士のお仕事は、きっかけづくりであり、みんながどこかで出会えるような下地(ベース)を作ってあげること」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。




私のようちえん視察プランのコーディネートのお仕事も、参加者のみなさんの自分探しのきっかけづくりに寄り添っているような気がするので、菜美さんのお仕事に共感を持っています。




オイリュトミーは精神世界であり、自分と向き合う作業なのかもしれないと、今回の音楽療法のセミナーを通じ新たな発見がありました。自分と向き合うためには導いてくれる人、寄り添ってくれる人が必要であり、シュタイナー学校の生徒はオイリュトミーの先生から指導を受け、ピアノ伴奏者に寄り添ってもらい、自分探しができる機会を与えてもらっている。




シュタイナー教育の素晴らしさを再認識しました。




# by midorimartin | 2016-11-27 16:39 | コラム

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 5 「呼吸をするような保育」

2013年にシュタイナー幼稚園を視察させて頂いた際に園長先生から伺ったお話です。




「私たちは、呼吸するような保育を心がけています。つまり、息を吸っている状態と、息を吐いている状態を、子供たちに交互に提供するというものです。具体的には、集団行動をしているときは、息を吸っている状態で、自由行動のときは、息を吐いている状態です」




私はこの言葉を聞いたとき、頭の中でハレーションのようなヒラメキがありました!




そうです。「息を吸っている状態」は「誘導保育」で「息を吐いている状態」は「見守り保育」なのです。
「集中」と「解放」を繰り返すことが、幼児教育には重要ということなんだと思います。





なぜ、この言葉に衝撃を受けたかといいますと、私自身、呼吸をするように仕事をしていて充実感を体感しているからなのです。



 
本業のアプリのテストをしているときが「息を吸っている状態」。




副業のようちえんのコーディネートをしているときが「息を吐いている状態」。





例えていうなれば、「息を吸っている状態」=「インプット」であり「集中している状態」。




「息を吐いている状態」=「アウトプット」であり「解放している状態」。





人は「インプットする場所(集中)」と「アウトプットする場所(解放)」の両方を持つことで、ちょうど良いバランスが取れるのかもしれません。




そう思うと、幼児教育において、この「呼吸をするような保育」を実践することは、子供の成長において必要不可欠な教育であり、心身ともにバランスが取れた大人になるための礎になるものだと確信しました。





森のようちえんやモンテッソーリようちえんでも、「誘導保育」と「見守り保育」が実践されていることから、幼児保育の基本の一つは「呼吸をするような保育」と言えると思います。




仕事だけでなく、生活する上でも、呼吸はとても大事です。緊張して解放してを適度に繰り返すことで心身を鍛錬できるのかもしれません。




# by midorimartin | 2016-11-06 21:01 | コラム

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 4「ルールの必要性」

私の本業はドイツのIT企業に勤める会社員で、私はアプリ検証チームの課長代理を担っている。




大学生バイトが2名いて、彼らにいくつかの注意事項(ルール)を伝えると全部覚えていないことがよくある。再確認のため何度も復唱しなければならない。





つまり、大人でもルールをたくさん設定すると覚えきれないというわけだ。




果たして、子どもにとってルールは必要なのだろうか。




子どもが必要だろうと思うルールを大人が取り決める。




簡単に言えば、先生である大人が保育しやすいようにルールを設定するというわけだ。




ある森のようちえんはモンテッソーリ色が強く整った保育環境づくりを徹底している。




登園→自由保育→朝の会→森への移動→自由保育および設定保育→ようちえんに移動→自由保育→昼食→自由保育→終わりの会→降園




という保育の流れの中でいくつも決まりごとががある。これらのルールを子どもたちがしっかり守ってるからすごい。




完璧に美しく整備された保育環境である。





別の森のようちえんは最小限のルールを設定している。基本的に園庭が保育環境の場であり移動が少なく自然との一体感が強い。




言葉を必要とせず心がしばられないゆったりとした保育環境。




先生である大人と園児である子どもまたは子ども同士が楽しく過ごすための最低限の約束ごとが存在するだけだ。





この2つの園はまったく対照的であり観察していると非常に興味深い。




幼児保育においてルールはいくつ必要なのか。今後も研究していきたいテーマの一つである。




# by midorimartin | 2016-10-02 18:33 | コラム

10月に森のようちえん実習生第10期生が誕生します

2012年末に終えた森のようちえんインターンシップ事業ですが、今年出逢いがありまして、10月に新たに森のようちえん実習生が誕生します。出逢いについての詳細はこちら→ポーイング森のようちえんから実習生探しの問い合わせを受けました





明日はドイツ統一記念日で祝日なので実習開始日は10月4日です。





2ヶ月のインターンシップなので、11月30日に私は実習最終日に同行予定です。





今からとても楽しみです。そして、お客様にはインターンシップを思いっきり楽しんで頂ければと思います。




# by midorimartin | 2016-10-02 18:15 | ドイツの森の幼稚園

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 3「自由の定義」

2010年にシュタイナー教育に初めて触れた場所がシュタイナー学校。




教育畑出身でない私にとって、見るもの聴くもの初めてづくしで、五感が解放されっぱなしの視察時間だったことを今でも思い出す。





エポック授業、オイリュトミー、匠の域までいきそうな工芸レッスン、そして、中でも注目したのは園芸の時間だった。





その時間で私が学んだことは「自由とはなんだろうか。自由に決断をするとはどういうことなのだろうか」




「欲求が動機づけで直感的に決断することは自由な決断とは言えない。概念がないことは、知覚ではない。自覚や意識を発達させよう。自覚や意識は自由の中にある」と、言葉をたくさん並べていく園芸授業の先生。




「感情を五感のように発展させることにより、知覚したことが動機となって行動できたとき、私たちは自由な決断をしたことになる」と先生の説明。




知覚が動機づけとは、いったいどういうことなのだろうか。深いテーマである。




それ以来、私は森のようちえん・モンテッソーリ幼稚園・シュタイナー幼稚園を視察するたびに、「自由の定義」を考えるようなった。



2010年から2016年の6年間の間で得た私なりの見解はこうだ。





・ シュタイナー教育 → 用意された環境 → 決定の自由性




・ モンテッソーリ教育 → 用意された環境 → 選択の自由性




・ 森のようちえん → 用意されていない環境 → 想像の自由性





「決定の自由性」とは、欲求に依存せずに決定する能力。




「選択の自由性」とは、個々の好みにぶれずに選択できる能力。




「想像の自由性」とは、何もない状態(自然)の中から何かを生み出す想像の能力。




それぞれの教育はユニークですべてが「精神の自由性」につながってると思う。非常に興味深い。




# by midorimartin | 2016-09-18 16:54 | コラム

ポーイング森のようちえんから実習生探しの問い合わせを受けました

今年の7月に訪問したポーイング森のようちえんから、8月半ばに「実習生を探しているのですがどなたかご存知ないですか」という問い合わせを受けました。




FÖJ (Freiwilliges ökologisches Jahr)やBufdi(Bundesfreiwilligendienst)に協力を要請したが10月以降の実習生がまったく見つからないとのこと。





8月前半にワーホリで来られている日本人男性のお客様から問い合わせを受けていたので彼を実習生候補ということでポーイング森のようちえんにお連れしました。





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園長先生が優しい笑顔で迎えてくださいました。夏休み明けの最初の週でしたので園児は9名。そのうち新入園児が2名。先生はなんとお一人でした。他の先生や実習生は病休だとか。





9時になり朝の会が始まりましたが、慣らし保育期間中の3歳児とママが2名ずついるので、朝の会の歌と子供の人数と曜日の勉強と私たちの軽い紹介で終了しました。




その後は豚のソファで朝ごはんの時間。男の子二人が男の園長先生にくっついて座っています。なんとも微笑ましかったです。




9時40分くらいに朝ごはんの時間が終了し、その後は12時少し前の終わりの会まで自由遊びの時間。





男の子同士、女の子同士、男の子と女の子が混じったり、一人で遊ぶ子供がいたりして、とても興味深かったです。




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手先が器用でアーティストタイプの5歳の女の子が一人で遊んでいたり、3歳の男の子がみんなの側にいるのに一緒に遊べない状態が多く見受けられたので、先生に一人でいる園児にどのように接しているのか尋ねたところなるほどなあと思う答えが返ってきました。





「5歳の女の子はきっと一人で何かに集中することで自分を落ち着かせているのだと思う。子供たちは園で体験したことを家に返ってから一人でパズル遊びをしたりして気持ちを落ち着かせる行動をする。その「心が落ち着くモード」が彼女の場合、ようちえんでも必要ということなんでしょう。



3歳の男の子はまだみんなと遊べる年齢ではありません。私がみんなに彼と遊びなさいと言うことはできるけど、そんなことをしたら彼がみんなと遊ぶための関係性を築く学びができなくなります。そのため、見守っています」





私が「大人と同じですね」と言うと、園長先生は続けます。「そうです。大人が仕事から帰ってきて、心が落ち着くモードを経て心のバランスが取れるように、子供たちもそのような時間が必要なのです」





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森のある場所がキッチンになっているのを見ました。先生に「あそこはキッチンなのですね」と伝えると、彼は「今日はキッチンですが、明日は馬小屋になったり、お城になったり、様変わりします。子供たちのイメージで自然素材がいろんなものに変化するのです。ハウス型のようちえんだと、キッチンはキッチンでしかありえないけど、自然の中だと子どもの感覚を通していろいろ変わる。それが自然保育の醍醐味です」






なるほどなあとうなずけるものばかりでした。





私が自然トイレ休憩をしている間に、実習生候補の方はティッピにいた女の子たちと交流をしています。



その前も積極的に子供たちにドイツ語で話しかけていたので私は感心しました。




12時少し前になり、終わりの会が始まりました。絵本を2冊先生が読み聞かせしてくれました。3歳児の子どもたちも一緒にみんなで真剣に聞いています。集中力がすごいです。





半日の視察を終え感じたことは、自然の中でゆるやかにゆったりと流れる時間はなにものにも変えられないということ。




来週以降に実習決定の有無のお返事が届きます。どうかうまくいきますように。
# by midorimartin | 2016-09-03 05:40 | ドイツの森の幼稚園