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森ようツナギスト Japanication ゲッベルみどり

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【第3日目】イスマニングのシュタイナー幼稚園

7月10日(水)、視察最終日は、イスマニングのシュタイナー幼稚園。



お客様と共に8時15分頃に到着。今日は美しく快晴。



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園の1日の流れはこんな感じ。


7:30 - 8:00  自由遊び
7:30 - 8:00  登園
8:00 - 9:15  自由遊び
9:15 - 9:30  トイレ、朝の会
10:00     朝食
10:30 - 113:0 園庭
11:45     昼の会
12:00     昼食
12:30     手洗い、歯磨き
12:45      昼寝、休憩


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自由遊びの時間、園児が綺麗な色の布を使っておままごとをやったり、お絵かきをしたり、キッチンで調理したり、木製の長椅子をボート風に組み立てて乗り回したりしています。



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今日はなんと特別な日でした。3歳なりたてと5歳なりたての園児がそれぞれ、9月から新しい教室に移動するので、その新しいクラスの朝食に招待されました。



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私たちが見学していた教室は、3〜5歳児でしたので、3歳なりたての園児が2名、やってきました。とても可愛いです。



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朝の会を始める前に、お片付けをします。子供達が先生の周りに座って、
先生がアーモンドナッツを一粒、手渡しながら、お片付けエリアを決めていきます。
新しいルールです。



朝の会が始まりました。ロウソクに火を灯し、歌を歌います。



紐をクルクルと丸める作業もしました。


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蝶々を飛ばす遊びもして、今日お休みした園児の確認をします。



その際に、静かな子供達を指名して、答えを聞いていたのが興味深かったです。



エッセンシャルオイルを手に塗って心を落ち着かせます。




朝の会が終了して、朝食前にトイレに行きます。戻ってきてから、朝食が始まりました。



穀類とアップルムース、切ったりんごとスイカ。ハーブティー。



朝食後はトイレに行って、園庭で外遊びが開始されました。



なんと、森のようちえんとモンテッソーリ幼稚園で見たウマの乗り物が、
シュタイナー幼稚園にも置いてありました。
不思議な偶然にびっくりしました。



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緑が美しく、子供達が楽しそうに遊んでいます。




外遊びの後は、人形劇をみんなで見ました。




今日、気になったのは、ある女の子のこと。療育が必要そうな感じがしました。
昨日のモンテッソーリ幼稚園に引き続き、家庭環境が大きく左右しているのかもしれません。




子供は自分に構ってくれる大人だと判断するとエスカレートしていきます。
でも、説明をしてわかる相手であれば良いけれど、そうでない場合はどうすれば良いのか。
そんなテーマを考えさせてくれる女の子でした。




そして、園長先生が不在だったのも残念でした。




今回の視察ツアーで、森のようちえん、自然ようちえん、
モンテッソーリ幼稚園、シュタイナー幼稚園が見学できて大満足な
視察ツアーになりました。





# by midorimartin | 2019-07-11 05:35 | シュタイナー教育

[視察2日目]ラマースドルフのモンテッソーリ幼稚園

7月9日(火)、お客様と一緒にラマースドルフのモンテッソーリ幼稚園を訪れました。
3年ぶりだったのでとても嬉しかったです。




MVGがストライキをしたため、地下鉄は全部、トラムとバスは一部の運行が停止され、
当日は少しドキドキの出発となりました(Sバーンはストから免れました)。




昨日のことがあったので「キャンセルにはならないよね?」という思いもありながら、
8時15分頃に園に到着。



園長先生が私たちを暖かく出迎えてくれました。また、セラピールーム以外のお部屋も
すべて見学することができました。


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なんと、最初横割りクラスで、次に改善するために縦割りクラスになったのですが、また
事情が変わり、横割りクラスに変わっていました。




理由は、3〜4歳児クラスは、運動するスペースが必要で、また学ぶスピードもゆっくりのため、
5〜7歳児クラスと一緒にしてしまうと、運動量が減り、学ぶプロセスも邪魔されるケースがあり、
異年齢クラスは良くないと判断されたようです。





低年齢クラスの間取りはゆったりめで、運動スペースが大きく、また、ドア付き木製の柵が
コーナーごとに張り巡らされ、コーナーの仕切りを明確にしたとのことでした。





そして、時間設定をわかりやすくするために、砂時計を導入したそうです。
そのことにより、子供達が視覚的にわかるため、例えば、「あと3分で終了ね」という
ことが伝わりやすくなったようです。



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いつも意欲的に新しいアイデアを出し続けて行く園長先生に感心しました。




だからこそ、このモンテッソーリ幼稚園は進化し続けて行くのかもしれません。





園長先生から、今日は森の日なので、午前中の時間を森で過ごすか、園に残って保育を
見学するか尋ねられ、お客様のリクエストでミニバス3台に乗りこんで、森に向かう
ことになりました。




私にとっては初めての森です。昨日、森のようちえんの見学が少ししかできなかったので
ご縁に感謝です。




先生とミニバスの中で楽しくおしゃべり。森の駐車場ではなんと、窓ガラスを叩き壊された
ハンマーのようなものでボコボコにされた乗用車が停められていて、事件性があるのでは
ないかということで、先生が警察に通報しました。





先生たちは「ムシャクシャしていた若者がやったイタズラではないか」という意見を持って
いたようですが、園児たちは車の前方に足跡がくっきり残っていたので、
「泥棒がやったもの」と思ったようです。




その後は、森の中で、犯人の足跡探しが開始しました。探偵ごっこの始まりです。




昨日のリサイクルセンターの火災に続き、今日もまたもやハプニングです。
人生、何に遭遇するかわかりませんね、、、。





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今みんながよく行くスポットということで、インディアンのティッピがある場所に着きました。




自由遊びをした後、シートを敷いて、野菜スティック、レバーチーズ、プレッツェル、スイカ等の
午前のおやつを食べました。すべて園が用意します。





引率した先生から、数名いる障害を持つ園児の話を聞きました。




聴覚障害、


成長ホルモンの障害、


両親の離婚等の家庭環境が理由で心が不安定、


言葉の発達障害、



境界性パーソナリティ障害(ボーダー)の疑いがある、など。




目に見える障害だけでなく、目に見えない障害もあり、様々な対応をしなければならない
モンテッソーリ幼稚園の先生の心労はいかなるものかと思ってしまいました。



そして、障害を持つ子供たちの保護者は、このモンテッソーリ幼稚園の存在を
有り難く思っているに違いないだろうとも思いました。




先生の話は続きます。




最近の保護者は情報過多になっているため、失敗を恐れるあまり、我が子と接する際に
混乱しているようだ。そのため、正しい接し方ができず甘やかす傾向にあり、そのままの
状態で園に来る子供達がいるため、注意した時の反応が暴力という形で返って来てしまう。




そのような問題点の指摘もありました。




だからこそ、モンテッソーリ教育では、



⑴ 悪いことをした時は、正しく「だめ」と言って注意する



⑵ なぜだめなのか理由を正しく伝える



⑶ 解決策に手助けが必要かどうか尋ねる




ということを実践しているのだそうです。




泥棒探しの続きとして、何人かの子供たちが「証拠を見つけた」と言っては
私たちのところにやって来ました。
私たちも子供達が見つけた足跡探しに興味津々です。



そして、近くにあるビオトープにも行ってみました。
みんなで水の生物を観察しました。




ランチを食べるために、園に再び戻ります。




昼食後、教室に戻り、園舎での保育を観察。
モンテッソーリ教具をお客様に説明しました。




その時、先生がやって来て、言葉を学ぶ魔法の道具でもあるモンテッソーリ砂文字の箱を
見せてもらいました。



専用の砂が入っているそうで、指心地が良くてサラサラです。



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先生は「文字を学ぶ時、まずは大きく書いて、それから小さく書いた方がベターです」と
説明してくれました。なるほどなあ〜と納得です。




外遊びをしている園児も見学しました。みんな楽しそうに遊んでいます。




森に一緒に行った先生がやってきて、フィードバックが知りたいのでお話ししましょうと
いうことになりました。




先生は、この幼稚園で大切にしている一つのこととして、毎週月曜日の朝に行う
「子供会議」の説明をしてくれました。




⑴ 子供達が週末に何をしたのか話します。次に先生が話します。このことにより
全員ひとことは話すことになります。
言葉の発達が遅い園児にとっては話す練習になります。



⑵ 変更したい事柄や希望について話し合います。例えば、違う森に行きたいなど。



⑶ 係の取り決めをします。例えば、キッチンのセッティング、植物の水やり。



この子供会議では、司会者を立てて、魔法の杖をマイク代わりにして、
話を進めて行きます。



そして、カーペットに直に座るのではなく、椅子に腰掛けて会議に集中する
工夫もなされています。





また、この園では、お片付けも重要なテーマであり、園児がお片付けしやすいように
どうすれば良いのかということを園長先生はいつかも考えているそうです。
色分けやテーマ別に写真や絵を使って関連付けさせながら、子供達にお片付けを
誘導するスタイルを取って居ます。




お客様のおかげで、森の日とモンテッソーリ保育が楽しめた一日になりました。


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# by midorimartin | 2019-07-10 04:27 | モンテッソーリ教育

【視察1日目】ウンターメンチング森のようちえんとイザールアウエン自然ようちえん

7月8日(月)、20代のお客様から「森のようちえん」を見学したいというご要望を受けて、
雨降る中、ウンターメンチング森のようちえんを訪れました。





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8時45分頃に園に到着したので、先生や園児が数名来ているだろうと予想していたのですが、誰もいず、、、。


お客様に「今日は月曜日だから、、、」と話していたところ、おばあさんが孫二人連れて登園して来たので、
「私たちは見学者で、まだ先生が誰も来てません、、、」とお話ししました。


なぜだか実習生と勘違いされ、「ちょっと待ってね。確認してみるから、、、」と言われ、
彼女が担当の保護者と電話で話した結果、近くのリサイクルセンターが出火し、その煙が風に
乗ってやって来るので、森のようちえんの園舎での保育が中止になり、悪天候の際に利用する
教会の部屋で保育をすることになった。そのため、今日の見学はキャンセルさせて
もらいたいということになりました。



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予期せぬアクシデント発生のため、止む得ない事情になってしまったとは言え、今日行ける森のようちえんを
急に探すことになってしまいました。



私の幼稚園リストの中でトップ2に君臨するイザールアウエン自然幼稚園の園長先生に電話連絡したところ、
「みどり!久しぶり!是非是非、おいでよー ^ ^」と先生のスマイルが電話越しに伝わって来るようなお返事が。



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園長先生の懐の深さに大感謝したのは言うまでもありません。





ウンターメンチング森のようちえんの一日の流れをお客様に説明し、保育フィールドがある森も少し見学し、
イザールアウエン自然幼稚園に向けて出発しました。



こちらがウンターメンチング森の幼稚園の一日の流れになります。


登園→朝の会→森に出発→森での保育→自由保育→午前のおやつ→自由保育
→園に出発→自由保育→昼食→自由保育→終わりの会→降園




動物園前に到着し、森の中を歩いてイザールアウエン自然ようちえんに向かいます。




10時半を回っていたので、すでに他のスポットに行っているのかと思いきや、
先週の土曜日に夏祭りをやって、子供たちが疲れているのか、今日は園に残って
園舎や園庭で時間を過ごそうということになったそうです。





アポなしでの訪問になりましたので、午前中のみの視察と判断し、12時まで
見学させてもらいました。




5年ぶりに訪れた幼稚園です。クリストファー先生は二人のお嬢さんのパパになり、
すっかり貫禄がついてました。でも、優しい眼差しは昔のままです。


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馬のおもちゃが増えてました。ドイツ人は馬が大好きです。




今まであった2歳児クラスと3歳児クラスをくっつけて、
2歳3ヶ月から7歳の就学するまでの子供たちの1クラスを
園長先生1名、ベテラン幼稚園教諭3名、新米幼稚園教諭1名、
実習生1名で、シフトを組み、毎日平均4名のスタッフで
見守り保育をされています。





週に一回、リトミックの先生も来られます。リコーダーを利用して
アウトドアでも十分にリトミックは行えるのです。



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この園の愛すべき特徴の一つは「スキンシップを大切にしていること」。
バウバーゲンの中には、ゴロゴロできるスペースが設けられています。




読み聞かせが上手なクリストファー先生が寝そべりながら読み聞かせを
始めると、たくさんの子供達が彼に寄り添いながら絵本に興味津々です。



今日は外での読み聞かせの様子を見学しました。



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今、園児が興味を持っている本のタイトルは「カッコファント」。
ドイツ語で「ウンチ」のことを「カッケ」と呼び、「ゾウ」のことを
「エレファント」というので、「カッコファント」は「ウンチのゾウ」の
造語になります。




日本でもドイツでも子供達は「ウンチ」が大好きですね!!



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夏祭りに利用した木材を使って、代行パパが「騎士のお城」を組み立てました。
それを見ていた子供達がまずはお城に入る道を作り、また、細くて小さい枝を騎士に
見立てて遊んでいます。



そのあと、そのお城は壊され、そして、子供達の独自のアイデアで、
インディアンのティッピが作られました。




子供達は大人を模倣し、そして自分たちのファンタジーの世界に入って
クリエイティブな作業をします。子供達の感受性の豊かさは素晴らしいです。




私は幼稚園を訪れると、そんな子供達のクリエイティブ性に圧倒されます。




園児の視線はなんとピュアで心が澄んでいるのでしょうか。




今日はアクシデントがありましたが、ずっと会いたかったクリストファー先生に
再会できたので、私にとっては楽しい半日になりました。お客様に感謝です。



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# by midorimartin | 2019-07-09 05:02 | ドイツの森の幼稚園

モシュ森ツナギストだより執筆中です

森ようツナギストことJapanication ゲッベルみどりです。
私のブログをご訪問くださりありがとうございます。

2016年5月に「モシュ森ツナギストだより」の執筆を開始しました。
「モシュ森」とは、モンテッソーリ・シュタイナー・森のようちえんをつなげた言葉です。

2010年から森のようちえん・モンテッソーリ幼稚園・シュタイナー幼稚園・シュタイナー学校の
視察プランを手がけておりまして、これらの素晴らしい3つの教育を学び得た情報を私なりの
言葉で綴っています。

私はこの3つの教育をお客様にお伝えする「ツナギスト」の役割を担っています。

教育畑出身ではないので、あくまでもお母さん目線の視点です。
不定期更新になりますが、おつきあいのほどよろしくお願いします。

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 1「心の根っこ探し」

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 2「木との対話」

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 3「自由の定義」

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 4「ルールの必要性」

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 5「呼吸をするような保育」

【モシュ森ツナギストだより】 Vol 6「こころの音とオイリュトミーの類似性」

【モシュ森ツナギストだより】Vol 7「愛でる力=芽出る力」



# by midorimartin | 2018-12-07 07:53 | コラム

【視察】自由ヴァルドルフ シュタイナー学校

12月5日(水)、20代のお客様のリクエストで、一年ぶりに自由ヴァルドルフ シュタイナー学校を訪れました。



スケジュールは以下の通り。

1) エポック授業(算数) 小学4年生 (8:10 - 9:55)
   休憩
2) 音楽 中学2年生 (10:15 - 11:00)
3) 英語 小学3年生 (11:05 - 11:50)
4) オイリュトミー 小学6年生 (11:55 - 12:40)
   ランチ 



毎回の視察で新しいことを学ぶのですが、私が今回の視察で学んだことは、

 「音楽と運動は人間の成長を助けるツール」

 「対人関係の強化には間の調整が不可欠」

の2点です。


具体的には、こんな感じです。



視察日の次の日が老人ホームの慰問日とのことでしたので、エポック授業にて
お年寄りに聴かせるためのクリスマスソング数曲、子供たちは練習していました。




詩の朗読も練習していたのですが、感心したのは、
発音が難しい箇所の子音の発音や母音の数をあらかじめ練習したことです。



また、リトミックをした際に、最後は無音で振り付けだけで行ったので、
それも、言葉が心の中に入ってきやすい方法だなあと思いました。




歌の練習の際に、先生が黒板に五線譜を描いて、「全音符」、「2分音符」、
「4分音符」の長さを学びました。




聞いているときに、もしかしたら、算数に繋げるために音符の長さを学んでいるのかなあと思ったのですが、授業後に先生から「そうです」と言われ、「想像どおり!」と
思って嬉しかったです。




9時少し前に、3桁や4桁の割り算の勉強が始まりました。例えば、こんな問題です。



「972➗4」



解き方はこんな感じです。


972
8 --->> 2
------
17
16 ---->> 4
------
12
12 ---->> 3
------
0


答えは「243」です。


また、合ってるかどうかの確認として、「243x4」を行いました。



みんなで一緒にする問題は2つのレベルに分かれていました。



「算数が苦手な子用」と「算数が得意な子用」です。




大きな黒板には、算数が苦手な子のための問題が書かれていて、
小さな黒板に、算数が得意な子のための問題が書かれていました。




希望者が先生のところに行って答え合わせをした後、
宿題の問題を先生が大きな黒板に書き始めました。




9時30分になり、先生が物語の語り聴かせが始まりました。吹雪の中、兄弟が冒険する話です。どうも続きの話のようで、最初、それまでのあらすじを覚えている子供たちに
話させた後、15分ほど、先生が語り部を行いました。ストーリーは続くようです。



9時45分になり、終わりの歌を歌って、午前のおやつの時間になりました。





次は音楽の時間です。イスマニングのシュタイナー学校の窓口になっている日本人の先生が音楽の先生なので、彼女の授業を見学しました。




まずは、拍子の練習をしてから、発声練習。輪唱も少し歌いました。




そして、木琴を使ったグループセッション。まずは2人で行う即興セッション。




最初の演奏者ががまず2つの音を奏でて一つの音程(インターバル)を作ります。
その音程がメロディーの「始まりの門」で、その音程の雰囲気を受け取って、
二人目がメロディーをつなげて終わりまで持っていきます。





音程で作られた緊張を、二人目が緩和しながら終わらせる、という共同作業。




それぞれの感性がぶつかり合うセッションであり、聴いていて、非常に興味深かった
です。




3人や4人のセッションに移行しました。



こちらも「ベース」の音を奏でる1人あるいは2人に、「メロディー」を繋げる2人が
加わります。



「綺麗な終わり方」についても 先生と生徒でディスカッションが行われました。




ランチの際に、先生から教えて頂いたのですが、この「インターバル」の作業は、
なんと対人関係の強化に繋がっているのだとか。



ネットで検索してみると、「インターバル」という意味は多数あり、スポーツでは
「休憩時間」、そして、一般的には、「隔たり」、「間隔」、「合間」、「間」が
適用されるようです。



人と接する際に「間」は大事なので、この「間」を木琴のセッション、すなわち「音楽」で学ぶことができるというのは、私にとって、非常に斬新でインスピレーションをもらいました。




次の英語の授業では、お客様が英語を理解される方でしたので、私は訳す必要がありませんでした。




最初、全員で英語の歌を歌い、リトミック。そして、パートに分かれて会話劇に変わりました。



猫とネズミが出てくる歌です。先生がリコーダーを吹いて子供たちは歌います。



エポック授業と同様に、後半、パディントンベアーのお話があり、あらすじを子供たちがドイツ語で言ってから、先生が英語で語り聴かせをしました。「続く」と言って終了しました。



最後はオイリュトミー。フォルメンを作って、バチのような木の棒を使った動きもありました。



音楽と運動が重なりあう優美な時間です。




授業後に先生に尋ねたところ、拍子がわかりやすくなるので、バチを使った
動きを取り入れているのだとか。つまり、オイリュトミーでリズムを学んでいるのです。



拍子が変わると、アクセントが変わり、ニュアンスが変わり、リズムが変わります。




対人関係において、他人との「間」を保つことはとても大事なわけで、
シュタイナー学校では、どの「間隔」や「間」や「リズム」が人との付き合いで、
心地良いのかを学んでいるのかもしれないと思いました。



また、今回の視察で発見したこととしては、シュタイナー学校では、45分授業のうち、最初のウォームアップ(導入)と、授業の最後のクールダウン(息抜き)を
合わせて15分ほど行い、残りの30分間を集中して勉強するスタイルを導入して
いるのかもしれないということ。



そう思うと、ウオームアップとクールダウンは生活や仕事でも大切な要素かも
しれないので、私も取り入れたいと思いました。



シュタイナー教育は深いです。次回の視察が楽しみです。



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# by midorimartin | 2018-12-07 07:00 | シュタイナー教育