最終日。前日はやっと痛み止めなく就寝することができてまた爆睡できたのでとっても嬉しかったです。
まだ咳はでるけど良くなってきていることに感謝。前日と同じ行程でシュタイナー幼稚園に向かいました。
今回は少し早めの8時30分ごろに到着。電話を終えたばかりの園長先生が担当するクラスを見学できました。今日のこのクラスの園児数は23名。
普段は登園時間の自由遊びを見学するのですが、今日は毎週水曜日に小さいお部屋で行われる水彩のぼかし絵を観察することができました。私は初めて生で観れたので感激しました。
園長先生が言います。「気持ちを落ち着けるためにこの水彩のぼかし絵の作業をします。教育者はこの作業のアシスタントに従事し、常に新しい色の提供を心がけなければなりません」
お手伝いの園児も1名いました。9時ごろになり、3名ずつトイレをに行くトイレタイムを滞りなく遂行するために残った子供たちは円状に座りゲームをしていきます。先生が子供にボールを渡して指名し、その子は自分が遊びたいゲームを先生に伝えるというもの。それにしてもいろいろなゲームがあるものだなあと感心しました。
9時30分ごろ、みんなのトイレタイムが終了し、先生が座っている子供たちにアイコンタクトで起立を促します。
ろうそくが灯され、朝の歌をうたいます。ラベンダーオイルを手につけていく歌をうたい、また違う歌でオイルを手にぬっていきます。朝ごはんを食べる前の心を落ち着ける作業になります。
みんなで美味しく朝ごはんを頂きました。その後、外遊びに向かいます。
私たちは園舎の中を観て回ることにしました。園長先生が1歳〜3歳の教室の案内をしてくださいました。
昨年はなかったワンフロアを分けるための木の柵がありました。ハイハイする赤ちゃんが出て行かないようにするための配慮です。グッドアイデアだなあと思いました。
ベビーの寝室が居心地よく感じたのは、子宮にいるような設計がなされているからだとか。とっても感心しました。
オイリュトミーホール兼お昼寝する空間も見せて頂きました。私が昨年見学したときに「眠る時間が嫌だ」と言っていた7歳の男の子の話をして、そのような子は起きて別のお部屋に行っても良いのか尋ねたところ、「それはだめです。このお部屋にいて静かにしていないといけません。なぜなら、人間には頭の中を空っぽにする時間が必要だからです」というお返事が。
情報過多の昨今、大人にも当てはまることだなあと痛感。
ひととおり見させて頂いたので園長先生と分かれたところセラピストさんらしき人を発見。
彼女は「Heileurythmie」を施術するセラピストさんでした。日本でいうエクストラ・レッスンの「プラクティショナー」のことです。
このセラピーも毎週水曜日に行われ、必要な園児はあらかじめ選ばれているそうです。コストは親が別払い。対象者は、行動に集中力を伴わない園児や、アトピーやアレルギーの園児。オイリュトミーを通じて治すことを目指されています。
シュタイナーの人智学がベースになっているセラピーだそうで、私にとっては初耳のニュースでした。水曜日に訪れて本当に良かったと思った次第です。
再び園庭へ。外で遊ぶ子供たちはみんな嬉しそう。キラキラしています。
ひとしきり遊ぶ子供たちを観察してから、再び園内へ。お昼ご飯前のお話と終わりの会の時間になりました。
ファッシング前ということで、まずはHampelmannの歌。糸を引っ張って動く道化師のこと。
そして、道化師のいとこのお話。先生がまずはその従姉妹を探します。いとこの道化師は埃っぽいところにいるらしくくしゃみをしています。このくしゃみを園長先生が腹話術師のようにしているのですが、とっても可愛らしいくしゃみなのです。
いとこの道化師のお人形を見つけ出し、先生はお話を続けていきます。もう一人の先生との掛け合い漫才のようなダイアローグに大笑いしました。
お人形は子供たちのほっぺをなでたりキスしたり。最後に終わりの会の歌をうたってライゲンをしてからお昼ご飯の時間になりました。
私たちはこのタイミングでようちえんを後にしました。
私はこの楽しくも充実した3日間の視察プランを遂行できたことが誇りです。私の咳におつきあいくださったお客様にも大感謝です。