視察2日目はハラヒング森のようちえん。3年ぶりに足を運びました。
チロル出身の園長先生は祖国で森のようちえんをオープンするのが夢だとか。
路面電車の停留所で下車し隣接する森の中を進みます。朝の光が森に差し込み幻想の世界。
新しい標識を発見。「注意。幼稚園があります」と書かれています。
園に到着。木のソファがあります。「木のソファ」は人気ですね〜。
若木があります。サークル状の木の枝にロープが巻かれています。なんだか神聖な感じ。トトロが出てきそうです。
木を使った遊具がたくさんあります。登園時間なので園児が楽しそうに遊具で遊んでいます。
雨に濡れた緑が美しすぎる。
誕生日っ子のお祝いをしました。6歳になったのでロウソクは6本です。
幼稚園が用意した2つのプレゼントから1つ選びます。ハラヒング森のようちえんはモンテッソーリ式ようちえんと言っても過言でないくいらモンテ化が進んでいました。
たとえば、徹底して子どもにやりたいことを選ばせること。そのため、園は子どもたちに整備された環境を与え、選択できるワークグループを用意しなければなりません。
朝の会では土曜日に予定されている夏祭りの話し合いもされました。年長さんが行う特別なプログラムがあるからです。
子どもたちは自分の座るクッションをリュックサックにぶら下げて目的地に向かいます。
昨年4月の大嵐の際になぎ倒された木々がゴロゴロしています。大嵐の傷跡が残っています。
みんなですぐに朝ごはんを食べます。溶岩パウダーで手を洗いました。
園長先生が私の隣りに座りいろんな話をしてくれます。
来週からなんと朝食の時間を長く設定し、私が懇意にしているモンテッソーリ幼稚園と同様なスタイルにするのだとか。
つまり、園児が食べる時間を決めるというもの。二人の先生が2つのバウバーゲンについて園児に食事をさせて、残りの二人の先生が外遊びをしている園児を見るシステムを導入されるらしいです。
そのことによりバウバーゲンに子どもが密集することがないので混雑が防げるはずだと。
しかし、朝の会が10時以降になるので今までとは違うスタイルになるのだとか。
先週は園長先生自ら、ミュンヘンにある別のモンテッソーリ幼稚園の視察に行き、この朝ごはんスタイルを学んできたとのこと。あとサークル状の年間カレンダーも採用したいとおっしゃっていました。
積極的にモンテッソーリ教育を取り入れる姿勢には脱帽です。
モンテッソーリ教育は作業を通じて子どもに学ばせるというもの。
朝ごはんを終え、再び自由遊びの時間。先生が言います。大嵐で唯一良かったことは木の根っこで遊べること。
年長さんがワークグループで夏祭りの練習をしているとき、ダニが子どもの足の上にあり、先生がそのダニを手で捕まえて頭をぎゅっとして殺していきます。なんともまあ生々しい。
先生は言います。子どもは目的地によって好きな場所が違うと。そのため、数日間は同じ場所に行き、子どもが前日の続きができるように設定しているのだとか。持続性教育の一環かなと思いました。
園に戻る途中で大粒の雨が。
園に戻り、ランチの時間までは、また自由遊びの時間。
ランチルームには一人の先生がつき、6名までの子どもが順番に食べていきます。
待ってる子どもの場所が決まっていて、バウバーゲンに入る時に石を持っていきます。食べ終わったらまたその石をあった場所にもどします。ルールがたくさんあります。
2つあるバウバーゲンのランチルームが清掃されている間はもう1つのバウバーゲンのみが使用されます。14時以降もいる園児だけが対象になります。
スマイルをしている木の顔。
園長先生が実習生に言います。「作業をさせなさい。それぞれの作業には適した環境(材料と道具)があるのよ」
小さなワークグループがシステマチックに動いていきます。「用意された自由」、「のびのびした自由」、「自己決定して選ぶ自由」。 いろんな自由があり、「他者から影響を受けない自由」ってなんだろうと哲学的なことを思ってしまいました。