久しぶりにラマースドルフのモンテッソーリ幼稚園をお客様と共に訪れました。約2年ぶりです。
今年の2月頃、メールでお問い合わせをした際に、「みんなであなたのことを話していたのよ。会いたいわね〜って。」という園長先生からのお優しい言葉を頂き感動したのは言うまでもありません。
8時30分すぎに到着。新しい先生が私たちを迎えてくださいました。今回は園長先生のご好意で、すべてのお部屋と園庭を園長先生自らがご案内してくださいました。
この幼稚園には、障害を持つ園児が通っています。3階だての一番の上の場所には、事務員さんのお部屋、セラピールーム、先生たちの休憩ルームがあります。
まずはセラピールームを見せて頂きました。このお部屋で障害を持つ園児は、セラピストの先生と一対一の関係性を築きながらセラピーを受けます。
セラピストの先生が以前おっしゃってました。お部屋に入る前、お部屋に入った後も、園児に素材を自ら選ばせるとのこと。その子が何を選んでどんな行動をするかを観察し、心の中の動きを探るらしいです。
以前は横割りだったクラスが、縦割りに変わりました。2つのクラスが存在し、1階と2階にそれぞれ教室があります。
保育ルームは、ワンフロアで区割りされ、「モンテッソーリコーナー」、「工作・お絵描きコーナー」、「リラックス・絵本コーナー」、「積み木コーナー」、「遊べるコーナー」の5つのコーナーが存在します。
さらに4つのお部屋があります。「キッチン」、「トイレ」、「遊べるお部屋」、「運動ルーム」です。
これは、2回目の朝食の風景。4人まで座れるようになっていて、先生が見守る中、子供たちは食べたい物や量を自分で決めます。
月曜日は週の初め。毎週、子供会議が行われます。月曜日、火曜日、水曜日、木曜日、金曜日、土曜日、日曜日の色分けされたカードが中央に置かれ、病休の先生の代わりに入られる先生の名前のプレートが置かれたり、2回目の朝食のミュースリという単語が置かれたり、誕生日っ子を表す冠が置かれたり、なかなかユニークです。
ひととおり保育ルームを見させてもらった後は、園庭に出ました。新しく工具の棚が備わっていました。工具類が入っているので扉には鍵がかかっています。
また、モンテッソーリ教育の特徴の一つ、「美しく整備された環境を子どもたちに与え、子どもたちは自由意志で行動を決定する」も教えてもらいました。
まるで、禅の世界のように美しい砂場。
今年の4月から、外担当のパートタイムの先生として採用された男の先生がいらっしゃいました。なんと、この方は、私が懇意にさせて頂いているハラヒング森のようちえんに以前お勤めだったのです。
まあ、なんと世間は狭いことでしょう。でも、再会にとっても嬉しくなりました。
森のようちえん教育もご存知なので、このラマースドルフのモンテッソーリ幼稚園はさらにパワーアップすると確信しました。
先生は言います。「森(自然)は第三の先生なんだよ。この園では大人の手によって整備された環境を作っているけど、森のようちえんの世界では、森(自然)が整備された環境を作っているんだよ。」 鳥肌ものの言葉です。
お客様からのご質問「みんなで何かを作り上げる作業のとき、子どもたちにどのように動機付けを与えていますか?」
「まずは枠組みを作り、その中で素材やツールを見せて、ルールを教えます。慣れている子どもには最初からたくさん見せることはできますが、慣れてない子どもの場合は、小出しにしていくことが大切。 例えば、段ボール箱を切ることだけまずはさせる。次に切ったところに色を塗る。次に何かを張っていくなど。 ルールも、工具は一つだけ使っていい など少なく設定すること。 作業の途中でみんなを集めて、感想を伝え、新しいルールを伝えたりすること」
子どもたちが自分たちで大きな段ボールを使って作ったものは想像のたまもの。 そして、その想像は、一人一人のイメージで成り立っているから、みんなで同じイメージを作りあげる必要はないこと。
また、一人だけエライ人を作ってはいけない。 円のようにまーるく、みんな同じ ということを学ばせることも大切とか。
子どもたちの外遊びを観察したので、再び園内に。今度は1階の教室を観察しました。
キッチンには食べかけのリンゴが二皿ありました。ネームプレートがついています。これもこの園の特徴で、「まだ食べていますよ」というサイン。子どもたちの自由意志で決定しています。
お昼ご飯の準備も当番の子どもたちが行います。
園庭のテーブルにも、飲みかけのジュースがわかるようにネームプレートがついていました。
幼稚園のコックさんが作った美味しいランチを頂いたあと、園長先生とのセッション。お客様からたくさん質問が出て、園長先生からも笑顔で回答を頂いて、とっても素敵な午後になりました。