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ドイツの本「Jedes Kind ist hoch begabt」

2月15日に完読したドイツ本「Jedes Kind ist hoch begabt」をご紹介します。




タイトルを和訳すると、「子どもはだれでも才能を持っている」。




共同著者で、脳研究者のGerald Hüther氏と、青少年と共同作業に従事されているのUli Hauser氏。




Gerald Hüther氏は、「Wie Kinder heute wachsen - Natur als Entwicklungsraum」の著者でもあります。
(http://miamama.exblog.jp/21291211/ 参照)




ドイツの本「Jedes Kind ist hoch begabt」_f0037258_20323145.jpg




コンテンツは以下のとおり。




1) Bevor es losgeht イントロダクション 

2) Mehr als ein Wunder: Welche Begabungen unsere Kinder mit auf die Welt bringen
   奇跡よりもすごいこと  ー 私たちの子供たちがどんな才能を持って生まれてくるのか

- Liebe und Zuneigung
      愛情と愛着

- Offenheit und Entdeckerfreude
      開放性と発見する喜び

- Kreativität und Gestaltungslust
      想像性と創る喜び

- Vertrauen und Zuversicht
      信頼と確信

- Beharrlichkeit und Eigensinn
      根気と個性

- Achtsamkeit und Mitgefühl
      注意力と共感

3) Richtig unterstützen statt falsch fördern: Wie Kinder ihre Talente entwickeln können
   間違った要求ではなくて、正しくサポートしよう。  ー 子供たちが才能を伸ばすために

- Die Entstehung von Begabungen
      才能の発生

- Die Entfaltung von Begabungen
      才能の開花

4) Leider oft verschenkt: Was wir aus den Begabungen unserer Kinder machen
      間違った贈り物 ー 私たちが子供たちの才能をつぶしている

- Wenn die Liebe verraten wird
      愛情を裏切っている

- Wenn die Entdeckungsfreude verdorben wird
      発見する喜びをだめにしている

- Wenn die Gestaltungslust gebremst wird
      創る喜びにブレーキをかけている

- Wenn das Vertrauen missbraucht wird
       信頼を傷つけている

- Wenn der Eigensinn gebrochen wird
       個性を壊している

- Wenn das Mitgefühl unterdrückt wird
      共感を押さえつけている

5) Für ein Leben in Fülle: Was unsere Kinder wirklich brauchen
        人生を満喫させるために ー 子供たちが本当に必要としていること





子供たちは本当にいろんな才能を持って、この世に生まれてきます。そして、そんな素晴らしい才能を、私たち大人の意識や認識が間違っていて、そんな大人が子供と関わることで、子供の才能を結果的につぶしている、、、、。



簡単に言えば、そんな警鐘を鳴らしているのがこの本だと言えます。




第二章の内容に注目してみましょう。



● 愛情と愛着

 科学者の研究発表の一つに、「ドイツ人のお母さんから生まれる赤ちゃんはドイツ語が好き。だから、赤ちゃんは誕生後に、お母さんの言葉にすばやく反応できるのです。それはお腹の中で、お母さんの声を聞いていたからというのがあります。子供とお母さんの最初の関係です。

愛情ある関係を築くには、我慢と根気と時間が必要です。


● 開放性と発見する喜び

気持ちと向き合うための学習と信頼を築くには、子供たちは経験を積まなければなりません。それは、「自分は大切」。この学習がうまくいくには、愛情ある関係が築かれていることが前提条件です。

子どもは感動したとき、特別に学ぶことができます。そして、感動は、子供にとって大切なことが身近にあるときに発生します。子どもたちは、自分にとって意味あることをすることで、感動し、その感動の中から、何かを発見するのです。


● 想像性と創る喜び

子供にとって幸せなことは、他者と何かをしているときに、自分を発見することです。この体験をしてこなかった人は、後で困ることになります。一体感の深いつながりは、子供が本当に大切と思っている人との関係性があることで成り立ちます。

人間の脳は、物事を暗記するためにできているのではなくて、問題を解決するために最適化するだけです。このことから、子どもはいつも新しいことに挑戦しているのです。


● 信頼と確信

子供たちは、小さいときから、たくさんの経験を積まなければなりません。私たちは、子どものときにたくさんの経験を積んだ人に出逢うと、「体験の宝庫」と呼びます。

信頼は、信頼している人から得ることができて、確信は、それまでにうまくいった体験から得ることができます。

信頼は、ごちゃごちゃした頭の中を整理したいときや、開放性や心の静寂を取り戻したいときにこそ、必要な気持ちです。


● 根気と個性

自己効力。自分が誰で、何ができるのか。子供たちはそれを感じます。


● 注意力と共感

仏教では、共感とは、すべての生き物に対する精神性と尊敬と責任。仏教徒は、瞑想の中でこの共感を特訓します。つまり、座禅と注意力のトレーニング時における、心の観察です。

子供たちは、お母さんの気持ちの揺れ動きから、いつ安心できて、いつ安心できないのかを、素早く察知します。だから、子供たちはお母さんが上機嫌のときは、自分たちも安心するのです。お母さんが不安を抱えていたり、忙しすぎたりすると、子供たちは安心できません。つまり、子供たちの感情は、お母さんの心の状態と同期しているのです。

知覚はいつも受けるときに成長します。そのため、多くの子供たちは、見たり、聴いたり、味わったり、臭ったり、触ったりして、大人が感じない何かを感じることができるのです。起きたとき、服を着替えているとき、歯磨きしているとき。子供たちは同時に観察しています。すべてが新しくて、すべてが感動的で、知覚のお祭り。



第三章の内容に注目してみましょう。

子供は生まれたときから、自分の身体に合ったネットワークだけでなく、知覚の印象やお母さんからの影響を受けて身体が反応することで得られるネットワークも、脳の中で成長させることができるのです。だから、子供は一人ひとり違うのです。

人間の子供は、大人になって問題を解決する能力を、体験から習得します。子供たちは、問題があったとき、他者がどのように解決するのかを見て、新しい体験を積みます。そのようにして、他者との信頼やつながりを強くして、新しくて難しい挑戦を克服するための勇気も得ることができます。

手本となる親身になってくれる大人の保護と優秀な手ほどきにより、子供たちは自分の能力を発見して成長させることができるのです。


第四章の内容に注目してみましょう。

私たち大人が子供の才能をつぶしている、、、、。衝撃的な内容です。

大人が抱える外的ストレスが、子供に内的ストレスとして移行しているというもの。

エスカレートすると、「子供たちは好きじゃないことはしない」という結果になる。

大人の不安定さが、子供たちを立ち往生させている、、、。



愛情を得られなかった子供でも、生き残ることができます。でも、愛情をもらったことがない人は、どのように他者に愛情をあげることができるでしょうか。子供から大人を対象として、科学者が愛の体験を研究しました。小さいころに体験したことが、大人になったときの意識や見解や手法を決めるというもの。本当に愛されることを知っている人だけ、愛を他者に与えることができるのです。

すべての要求に答えるために、現代の大人はマルチタスキングができなければなりません。すべてを処理するために、同時に複数のことをしようとしても、素早くできることはありません。残るのは、強制だけ。

私たちの子供は、時計ではありません。時計のように、時間を早めることはできないのです。彼らはゆっくりと成長していきます。



ドイツは、欧州の老人ホームです。ドイツ人の平均年齢は44.2歳。五人に一人が65歳以上。

すべての子供たちが、世界が自分のためにあって、成長できて、発見して、研究して、試す喜びが無限であるという体験をすれば、生まれたときから備わっている発見する喜びを失うことはないでしょう。

子供たちが、何かを知りたいと思って尋ねたときに、誰も関心を示す大人がいなければ、発見する喜びを失っていくのは当然のことと言えます。または、大人がイライラした態度を見せたり、尋ねてもいないことを説明したりしても、同様の結果になるでしょう。


何もすることがないということは、退屈なのではなくて、想像性を高める時間なのです。


関係性の研究者が30年以上、研究した結論は、今日では、大人が子供の要求に配慮するよりも、子供が大人の要求に配慮する傾向があるとか。 

そして、子供を甘やかしすぎてはいけません。

一人ひとりの子供が、個性的で、そのまま愛してもらえる体験を得ることができれば、自分に満足して、成長することにも楽しみを見いだせるでしょう。


十人の労働者のうち七人は職場に不満を抱いています。


たくさんの絵が頭の中にある状態では、共感が不足します。つまり、一日に起きた出来事を消化する作業を怠ると、他者への共感ができなくなるのです。共感することは努力と時間を必要とするからです。

子供たちは、本物の共感マイスターです。


第五章は、エピローグです。


子供たちは遊びながら世界を発見します。難しいことができるようになるまで、試します。失敗と成功を繰り返しながら体験します。そんな風にして、体験を積み、思っていたよりも、できるようになっていくのです。子供たちはそのことを自分で学びます。



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読後、思ったこととしては、他の教育本でも書かれてあったことですが、


● 大人のストレスが、子供にそのまま伝わっているというもの。 
● 子供たちの知覚の発達を、私たち大人が妨げているということ。


をまた強く感じました。


子供たちの才能を開花させようと、私たち親は思っているはずなのに、どこでどうやって違う方向に行ってしまうのか。




個人的な見解になりますが、、、



● 幼児教育が人間の成長で一番大きな部分を示しています。幼児は大人を模倣します。だからこそ、大人は手本であるべきで、そして、どんな外的ストレスがあったとしても、心の静寂を保ち続けなければならないのです。でも、親も人間です。だから、子供と一緒に成長すれば良いのだと思います。大人も失敗するし、子供も失敗する。大人が自分も失敗することを認識し、子供が失敗することを受け入れることができれば、ありのままの子供を愛することができると思います。そして、子供の好奇心をちゃんと受け止めてあげることができるのだと思います。それが、大人が子供との関わりをより良く変えるための第一歩だと言えると思います。



一つひとつが勉強。 そういう思いを持って、私はドイツ語で書かれている幼児教育本を読み続けています。
by midorimartin | 2014-03-28 20:31 | ドイツの本