ドイツの本、5冊目「Mädchen! Wie sie selbstbewusst und glücklich werden」を完読しました!!
著者は、オーストラリア出身のサイコロジスト、Steve Biddulph氏。著書もたくさんある有名な方のようです、、、。
「Mädchen」とは、「女の子」という意味になり、11歳の娘を持つ私としては、自分の育児にも役立つのではないかと思い即買いした本。
3章の構成になっていて、内容は以下のとおり。
「第1章 娘の成長に大切な5段階 (Die fünf Phasen im Leben eines Mädchens)」
① 娘を育てる ー 最初のまとめ (Mädchen erziehen - ein erster Überblick)
② 人生の正しいスタート (Der richtige Start ins Leben)(誕生〜2歳)
③ 世界を発見する (Die Welt entdecken)(2歳〜5歳)
④ 他者と関わる (Mit anderen zurechtkommen)(5歳〜10歳)
⑤ 自己精神を見つける (Die eigene Seele finden)(10歳〜14歳)
⑥ 大人になるための準備 (Vorbereitung aufs Erwachsensein)(14歳〜18歳)
「第2章 効率的な防御 ー 5つのリスクとどのように対峙するか (Wirksame Abwehr - Wie man mit den fünf großen Gefahren umgeht)」
① 早熟な女の子たち (Zu früh zu sexy)
② 意地悪な女の子たち ー いじめ (Fiese Mädchen - Mobbing)
③ 身体、体重、食事 (Körper, Gewicht, Ernährung)
④ アルコールとその他のドラッグ (Akohol und andere Drogen)
⑤ 女の子たちを取り巻くインターネット (Mädchen und das Internet)
「第3章 娘と両親 (Mädchen und ihre Eltern)」
① 娘と母親 (Mädchen und ihre Mütter)
② 娘と父親 (Mädchen und ihre Väter)
著者自身が娘を一人持つ父親ということもあり、非常に具体的で共感が持てて、なおかつ説得力のある教育本になっていると思います。
第1章は、年代別に分かれているので、該当する項目をじっくり読むだけでも十分に参考になると思います。
私の11歳の娘は「自己精神を見つける」という時期に来ているようです。本の内容で、まずは面白いと思ったのは、自分のお部屋の片付けは本人にさせるのが基本で、手伝ってと言われれば手伝うこと。そして、ノックして返事があればお部屋に入ってもよいこと。もう、プライバシーができているということなんだと思います。
そして、この年代の女の子たちは、自分のアイデンティティ、つまり、自分の根っこがどこにあるのかを探し始めるのだそうです。
それは、何かの「ヒラメキ」や「キラメキ」のようなインスピレーションのようなもの(Der Funke)で、感じることのようであり、私たち親は、娘の「ヒラメキ」や「キラメキ」を大切にしてあげることが大切というもの。
ヒラメキがすべて、彼女たちの職業になりうるものではないそうですが、それでも、そんな直感力をサポートしてあげることが大事なようです。
第2章の「早熟な女の子たち」では、SEXはお酒を飲んで流れでするものではなくて、好きな人と愛し合ってするものということを教えましょうと具体的に書かれていて、アンケート結果も掲載されていて、いかに若年齢で初体験を迎える人が多いかということが懸念されています。
早く経験していなければ、負け犬扱いにされるというリスクもあるようで、厳しい女の子たちの世界が深く伝わってきました。
己を貫き通せるだけの強さを身につけなければならないということなんだと思います。
「女の子たちを取り巻くインターネット」も、結構現実的でシビアなことが書かれていました。ハンディーやコンピューターを介してのFacebookのアクセスを禁止するのではなく、そんなツールとの正しい使い方を教えることが大切ということだそうです。
社会に潜む危険性を排除することは、たとえ親であっても出来ないということなんだと思います。
そうなると、モラルやそんな危険性に近づかないようにするにはどうしたらよいのか、正しい自己判断を教えていくしかないということであり、それは娘を育てる親の最重要課題だということを、この著者は伝えたいのだと思いました。
14歳から大人になるための準備、つまり本格的な思春期が始まります。その時期がくると、娘は私と対立すると思いますが、そのときこそ、特に母親は娘のことを見守り続けなければならないと力説されています。
18歳を超えると、また母親との関係が良好になるようなので、そんなことを思いながら、今後7年間を娘と過ごしていきたいと、この本を完読して納得した次第です。
良い本に出逢えたなあ〜って思います、、、、。