今日は新しい実習先候補として、ポーイングの森の幼稚園を訪れました。
Sバーンのポーイングの駅から徒歩20分ほど行くと、住宅街から畑が広がり、その先に森があります。この光景を見たとき、私はわくわく感いっぱいになりました!
森の入り口に着くと、すぐにBauwagen(コンテナタイプの園舎)が見えました。
愛らしい「Waldkindergarten」という看板があり、Bauwagenにはなんとソーラーパネルが備わっています。さすが環境大国ドイツ!
園舎を反対側から見るとこんな感じです。
季節の飾り物もありました。木の人形や植物から手作り感が伝わってきました。これこそ、森の幼稚園ですよね~♪
そして、私が森の幼稚園で一番好きな素材でもあります。
森の幼稚園に到着したのが9時頃で、子供たちは外で自由遊びをしていました。
男の子たちが大好きな船の遊び場。その先には住宅街が見えます。
住宅街と森が大人の足で徒歩10分くらいの距離なのです。
この森の幼稚園は、ポーイングの野生公園(Wildpark)と同じ森の中にあり、本当に森の入り口にBauwagenがあるので、見晴らしがとても良く、森の中にいても子供たちがどこにいるのか一目瞭然です。
ブランコや、木や植物で作った飾り。そして、屋根にも乗れる木の家や朝の会(Morgenkreis)をするための丸い木のソファもあります。
すぐ側に子供たちが四季を描いた月カレンダーもありました。
朝の会は、子供たちの歌から始まります。その後、子供たちの人数を数えて、誰が来ていないのか確認します。
その後、今日が何月何日何曜日なのかを確認します。
確認作業は名前を呼ばれた子供が行います。チービー(兵役拒否をして社会福祉の仕事に就いた男性)が子供の名前リストを毎日チェックしているらしく、不公平のないように一巡するようになっています。
今日は私のために、子供たちが一人ひとり自己紹介をしてくれました。みんなとってもかわいかったです。名字と名前と年齢もちゃんと言える子供が何人もいて感心しました。
私の順番になり、「私の名前はみどりです。ドイツ語ではグリュンです(緑色のことをドイツ語ではグリュンと言います)」と言うと、一人の女の子が、「ストップは日本語でトマテなんだよ」と言うではありませんか。
ドイツ語ではトマトのことをトマテと発音します。子供向け情報番組の中で日本特集があり、「止まって」を「トマテ」と言ったので、この女の子はそのように覚えてしまったみたいです。
私は、「あたりだよ~。ストップは日本語でトマテだよ~」と堪えました。これも一つのコミュニケーションですよね。
月カレンダーの他に、数珠繋ぎの日めくりカレンダーもありました。
今月は2月なので28個玉があり、一つひとつハサミで切っていきます。色の玉は誕生日っ子の玉です。とってもユニークなカレンダーですよね~。
10時半に、ブロートツアイト(Brotzeit)と呼ばれる朝食をBauwagenの中で取りました。
ソーラーシステムで暖房された園舎の中はとても温かく、みんな上着を脱いでから園舎に入ります。
先生が、「食事中は静かにね!」と言ったので、みんなおしゃべりをしないで黙々とご飯を食べます。食事中はおしゃべりしないというルールなんだと思います。
食事がある程度済むと、先生が絵本の読み聞かせをしてくれました。
お昼ご飯はケータリングサービスを利用せず、保護者が担当制で月曜日から木曜日まで作っているそうです。お母さんたち大変だなあって思いました。
保育時間は14時半までですが、金曜日は若干早いようです。
私は今日この森の幼稚園でドイツならではのことを生体験しました。それは、「環境教育」です。
なんとポーイングの森の幼稚園では、毎週3名の子供たちが順番にオレンジ色のベストを着て(ドイツでは清掃する人たちはオレンジ色の制服を着ているのです)、「Umweltpolizisten(環境警察)」として、森の中のゴミ(紙やプラスチック)を拾い集めているそうです。
集まったゴミは、トロッコに分別して入れ、徒歩で15分くらいのコンテナにみんなで運んで捨てます。私は今日みんなと一緒にコンテナに行きました。
環境に対する姿勢が本当に素晴らしいです!
今日は新しい実習生の履歴書を手渡しにポーイングの森の幼稚園を訪れたのですが、私は日本でも通用するような森の幼稚園に感動してしまいました。
金曜日に実習生の受け入れが可能なのかどうかお返事がもらえます。
今週と来週は、森の幼稚園ウィークで、明日、あさって、しあさって、来週の月曜日と、4つ森の幼稚園を訪れます。
すべて新しい実習先候補です。もしかしたら、来週の火曜日も違う森の幼稚園を訪れるかもしれません。
今日訪れた森の幼稚園の先生から、「あなたは教育学を学ばれたのですか?」とか「あなたも先生なの?」と聞かれ、「いいえ、教育学も学んでないし、先生でもありません」と答えるとびっくりしたような顔をしていました。
まったく縁のなかった森の幼稚園の世界に昨年から入り、少しずつミュンヘンの森の幼稚園を知っていき、先生や保護者との交流もあるし、実習生に同行したり視察に行くと子供たちと触れ合い、森にも行けることがなによりも楽しみになっています。
教育とはまったく縁のない世界にいたのに、人生どんな風になっていくのかわかりませんね~。