11月26日、Ismaningのヴァルドルフ幼稚園(Waldorf Kindergarten)を訪問しました。
11月にシュタイナー学校を視察させて頂いた際に、お世話になったオイリュトミー授業のピアノ伴奏を担当されている日本人女性がいて、その先生にお願いして、園長先生に話を通して頂いたいので訪問が実現しました(H先生、ありがとうございます!)。
雪がちらつく中、Ismaning駅から15分ほど散歩して、幼稚園に着いたのが8時半。
来年の9月以降に、シュタイナー学校の側に園舎が移転するそうで、今はレストランだった場所を園舎として使われています。
この園舎には、年少グループだけがいました。園舎移転後は、3つのグループ(保育園、幼稚園年少、幼稚園年長)になるそうです。
登園していた子供たちは、ダイニングルームでお絵かきをしたり、教室で自由遊びをしていました。
そして、人形劇をしている子供たちもいたのです。
園長先生が歌を歌います。その歌詞に合わせて、子供たちが人形を使って演技をします。そうです、即興劇です。
劇をしている間、劇を見ている子供たちもいれば、自由遊びを続けている子供たちもいました。
9時から、オイリュトミーの時間です。オイリュトミーの先生が来ました。
オイリュトミーをするために、劇に使っていたテーブルやイス等を、先生が歌を歌いながら片付けていきます。
そして、輪になって座れるように、歌を歌いながら、イスを並べていきます。
私も一緒にイスに座り、朝の挨拶を歌と指を使って行いました。
一人の子供が、オイリュトミーシューズを配ります。
子供は受け取ると、上靴からオイリュトミーシューズに履き替えます。できない子供は先生が手伝います。
その後、保護者が作ったオイリュトミー衣装を着ます。
二人の子供が衣装を持つ係りで、先生が一人ずつ名前を読んで、「Guten Morgen Midori」と声かけをして、先生は子供たちにオイリュトミー衣装を着せます。
淡い色のゆるめのスモッグようのような衣服を想像してみてください。
先生と子供たちは手をつないで列になり、歌いながら、オイリュトミーをする場所に行きます。
なんと、私もゲスト用のオイリュトミーシューズを着用して、オイリュトミーを初体験しました!
森の中で小人が巨人に出逢うお話で、先生の動作を真似ながら、くるくる回ります。
リトミックのような感じなのですが、ストーリーがあるので演技をしているような感覚にもなるし、先生の歌声や踊りが柔らかいので、オイリュトミーの世界にすっと入れました。
子供たちはまだ小さいので、一緒に踊れていない子供もいましたが、こうやって幼稚園のときから耳と心で学んで、独自のオイリュトミーが形成されていくのかもしれないと思いました。
10分から15分後、また手をつないで歌を歌いながら列を組んで、席に戻りました。
最後に、「Auf Wiedersehen Liebe Midori」と先生が子供一人ずつに声かけをして、子供たちも「先生さようなら」と答えていました。
列を組んだときの配置で席に座りますので、自分の席にまた戻らなければなりません。
先生が、「今日は誰がZauberspruch(魔法の言葉)を言うの?」と尋ねて、係りの子供が「Hexe, Hexe」と呪文を唱えて、子供たちは自分の席に戻り、靴を履き替えます。
係りの子供たちが今度はオイリュトミーシューズを集めていきます。
そのときも、「Schuhster」という歌を歌って集めます。
その後、「Waschfrauen kommen」と歌って、オイリュトミー衣装を脱いでたたむ作業をします。できない子供は先生が手伝います。
本当にいろんな係りがあってびっくりしました。園長先生はこう言います。
「子供たちは仕事をしたがっているの。それは、自分の価値(Selbstwert)を見出せることにもつながるからなのですよ」
私は森の幼稚園と通じるものがあるなあと思いました。森の幼稚園の先生も私に、「子供たちが先生がすることを真似て仕事をして社会の役割を知るのです」と言ったことを思いだしたからです。
子供たちが仕事を通して学ぶ目的の意義が少し違いますが、子供が役割を持つことが成長に良いという教えは一緒だと思いました。
10時30分くらいから、Brotzeit(朝食と昼食の間の食事)が始まります。
幼稚園がフルーツ入りのミュースリを提供します。
歌を歌って、お祈りをして、食事しました。
食事の後は、外遊びです。園舎に隣接している公園で子供たちは遊びます。
この日は雪が積もりましたので、子供たちは小さいスコップを持って大はしゃぎで遊んでいました。
園長先生は、韓国人がシュタイナー学校を作られるときに協力されたそうで、6回くらいトレーニングのため韓国を訪れたそうです。
そのためアジア人に非常に好意的で、インターンシップの話を受け入れてくれたのだと思います。
インターンシップは既に参加者が決まっています。私もできるだけ幼稚園の行事に参加して、日本人実習生をお助けすることになっています。
今から季節の行事を通して、先生や子供たちにまた会えるのが待ち遠しいです。