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【ドイツ教育関連視察ツアー】環境とモビリティがテーマのお芝居「カレのロードショー」

昨日は、ドイツの教育関連視察ツアーの初日。





まずは、「Green City」主催の、環境とモビリティがテーマのお芝居「カレのロードショー(Kalles Roadshow)」を見に、シュタインハウゼンにあるミュンヘンのSバーン修理工場に行ってきました。



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Green Cityは、以前もこのブログでお伝えしましたが、ミュンヘン市の環境を組織化することを目的とした公益法人で、「Call a Bike」というレンタル自転車システムを導入したり、「Blade Night」というミュンヘンの夜の町をローラースケートで遊ぼうというイベントを定期的に催したりして、ミュンヘン市の環境の改善に努められています。






Green Cityの担当者からもらったパンフレットの和訳はこんな感じです。


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ミュンヘンでカレのロードショー(Kalle's Roadshow)

公共の個人近距離交通をテーマにした、
インターアクティブで一緒に行う学生向けお芝居

2010年11月8日から11月12日まで、ミュンヘンのSバーンの
シュタインハウゼン修理工場(Werk Steinhausen)にて、
カレのロードショーのお芝居が行われます。

ドルトムントのアンサンブルが、乗り合わせた電車やバスの中で起こりえる
演劇のシーン、変化に富んだ音楽的または遊び的な内容をスペクタクルにお届けします。

テーマは、市民の勇気、無賃乗車、破壊や暴力、環境保護、大家族、多種多様な交通網。

2009年のお芝居の成功を受け、カレのロードショーはミュンヘンで2回目の公演をします。

7年生及び8年生のミュンヘンの学生は、無料でお芝居を見ることができます。

このプロジェクトは、バイエルン州経済運輸技術省、ミュンヘン市の外人局、
ミュンヘンのSバーン、ミュンヘン交通局がスポンサーで、
グリーンシティ(Green City e.V.)とエコプロジェクト・モバイルゲームの協力で
実施されます。

このお芝居は、ミュンヘン市の外人局のモビリティ・マネージメントの
総コンセプト「正しく移動しよう」のスペシャルイベントとして組み込まれています。

高い交通の流動性や交通の負担の増化から、ミュンヘンでは交通とモビリティ政治は
新しい挑戦になっています。

私たちの生活の質を守るため、特に子供たちの未来にきれいな環境を提供するため、
そして、子供たちが道路交通で健康的で安全に過ごせるようにするために、
このコンセプトは発展しました。

日時: 11月8日~11月12日
    1回目公演 9:00~10:30
    2回目公演 11:00~12:30
場所: シュタインハウゼン修理工場
価格: 無料

www.theater-kallesroadshow.de
--




シュタインハウゼン工場には、Sバーンのオストバーンホフから、学生たちと一緒に空の電車に乗って向かいました。





パンフレットの内容どおり、学生たちが一緒に行うミュージカル的な即興劇で、私たちも手拍子したり一緒に歌ったりしてとっても楽しかったです☆




テーマに沿って、子供たちは運転手や乗客やチンピラの役を、それぞれのシーンで見事にフレキシブルに演じていました。





老人役の俳優に席を譲ったり、降りるときに手を貸したり、「車で道が混んでいて学校に遅れそうになったときどうしたらいいのか?」という質問に、「車から降りて自転車や電車を使う」と答えたり、チンピラに向かって正しく丁寧にバスを降りるようにバスの運転手として指示したり、なかなか見応えがある内容になっていました。





大きなテーマ分けとしてはこんな感じでした。




①切符の買い方


「交通経路を見て正しい切符を買おう」


②老人の乗客への対応

「思いやりを持つことが大切」


③公共交通を使用するときのマナー

「音楽を聞くときはヘッドフォンを使う」

「大きな声で話さない」


④自転車の良いところと悪いところ(ディスカッション)

 良いところは…

「健康的である」

「環境に優しい」

「自転車道がある」

 良くないところは…

「事故に巻き込まれやすい」

「注意力に欠ける車を運転する人たち」

「自転車をこぐのがだるい」

 結果は「自転車は公共交通を使って持ち運ぶことができるので利点が大きい」 


⑤環境保護 「なぜバスは車よりもいいのか」

 車は6人まで乗れるけど、バスは40人以上乗れる。
 一人あたりのCO2排出量を考えるとバスの方が環境に優しい。
 そして、車は騒音や渋滞に巻き込まれるとストレスが生じるので事故が起きやすくなるので
 良くない。


⑥破壊と暴力

 「市民の勇気(Zivilcourage)」を持とう。

 青少年はなるべく大人の近くに座り、破壊や暴力をしている人と見たら、
 すぐにバスの運転手に伝えること。

 2009年は、そのような破壊や暴力をする乗客数が70%上昇した。


⑦無賃乗車

 40ユーロの罰金を払う義務がある。



他にも、「チケット」、「環境」、「あれとこれ」、「絵を見て謎あて」がテーマのクイズもあり、正しい答えを導き出すと景品がもらえるので、子供たちは大はしゃぎしていました。




このプロジェクトは、大人が子供たちに「モビリティが重要であること」を伝えるための大切な活動の一つになっているなあと実感しました。




今後もGreen Cityの活動に注目していくつもりです。
by midorimartin | 2010-11-09 13:00 | ドイツの環境教育