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元実習生と共にポーイング森のようちえんを見学

12月11日、日本から休暇でやってきた元実習生と共に、彼女が実習した森のようちえんを訪れました。元実習生と一緒に森のようちえんを見学したのは初めてのことです。





通常の視察プランとは違い、ホテルまでお迎えに行く必要がなく、また、ドイツ語を覚えている元実習生でしたので、通訳する機会も少なく、私にとっては快適な視察になりました。




視察先は、ポーイング森のようちえん。8時40分の美しい空です。



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そして、森のようちえんに続く道。




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どんどんワクワク感が高まっていきます。




2012年7月に訪問して以来なので、約2年半ぶりの訪問です。バウバーゲンが見えてきました。




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元実習生との感激の再会。笑顔がこぼれます。





2年半前に勤務されていた先生はいなくなっていたので、新しい先生二人(男の先生と女の先生)と実習生一人にご挨拶しました。





9時になり、朝の会が始まりました。




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色を塗った木の実の上に数字が書かれています。これは手作りのアドベントカレンダーで、金色は園児のお誕生日の日。




指名された子供が「11」の数字を、「1」〜「10」の数字がある山に移動させます。発想がなかなかユニークです。




あとで園長先生(男の先生)から聞いた話なのですが、このアドベントカレンダーと松の枝とまつぼっくりが置いてある場所は、曼荼羅になっていて、森の教育学では、とても重要なキーワードなのだとか。




曼荼羅、つまり、「円」は、繰り返し続く自然のサイクルを表現しています。「自然と密着」という意味になります。




朝のあいさつの歌を歌って、曜日カードを使って、「木曜日」を勉強して、子供たちの前でも私は自己紹介をして、男の先生がギターを弾いて、クリスマスソングを練習しました。




朝の会が終了し、バウバーゲンの中で、午前のおやつを食べます。




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暖炉がガンガンに効いているので、バウバーゲンの中はとっても暖かかったです。





「いただきます」の呪文を指名された子供が一人で言って、最後にみんなで「グーテンアペティート」と言っているのが印象的でした。




例えば、他の園だと、「どの呪文でいただきますをしたいですか?」と先生が指名した子供に尋ねて、みんなで手をつないで、その呪文を言ったりするところが多いからです。





子供たちは静かに食べています。私は好奇心旺盛な女の先生からたくさん質問を受けて、彼女とのおしゃべりに花が咲いてしまいました。ちょっとひんしゅくだったかも、、、、って思ったりしています。




元実習生は折り紙が得意なので、バウバーゲンの中に残り、折り紙ワークショップをすることになりました。




私は外に出て、先生とおしゃべりしたり、子供たちの様子を観察したりしていました。





野生動物園の森の一角に森のようちえんがあるので、ヤギとブタが私たちを観察しています。




ヤギの側に行くと、「メー」と言って、近づいてきました。人慣れしています。



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「ブタ」のところに行ったら、「ぶー」と言って、近づいてきました。超おもしろかったです。




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また園庭に戻って、子供たちを観察。




木の根っこの上をバランスを取りながら歩いたりジャンプしたりを繰り返してやってる年中の女の子に目が留まりました。




一人で黙々と繰り返しバランスを取ってジャンプしています。身体のどこをどう使えば上手にバランスが取れて、どのようにジャンプすればきれいに遠く飛べるのかみたいな、実験をしているかのようです。




なるほど〜、子供ってこうやって、自分の身体の機能を学ぶんだなあ〜って思って、感心しました。




お客様につきっきりで付き添って視察しているので、普段一人の園児の動きを目で追い観察する機会がありません。




この2年半の間に、幼児教育に関するドイツ語の本も数冊読みこなしたので、その理論にも通ずるものがあるなあ〜って、まさに理論と実践が一致した瞬間でした。そんな瞬間を提供してくれた元実習生に大感謝です!!




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最初の園長先生のお話ではないですけど、そう言われてみれば、丸くなってるものが多いこと。




この木の椅子も丸く置かれています。曼荼羅の形です。




ドイツ語の教育本に書かれていたこととしては、幼児教育で大切なのは、「子供と関係性が築かれている大人(つまり先生)が、毎日子供たちに寄り添い、同じことを繰り返し行うこと」だそうです。




この「同じことを繰り返す」というのも、「繰り返し続く自然のサイクル」と類似性があるなあと思いました。





自由遊びの時間は12時に終了し、終わりの会が始まりました。ギターでまた歌を歌って、アドベントカレンダーの絵本の読み聞かせがあり、終わりの会の歌を歌って終了しました。




お昼を食べないで帰る園児が降園します。




この終わりの会で一つさみしく思ったことがありました。それは、前の先生の言葉「anwurzeln」です。




「Wurzel」とは「根っこ」のこと。動詞なので、「根っこを張る」という意味になり、「足を根っこのように感じよう」と園児に呼びかけてから、終わりの会の歌を歌っていたからです。




自論になりますが、木と人は似ていると思うのです。一つとして同じ木がないように、人間も一人として同じ人間がいません。だから、木の根っこも一つとして同じものがなく、人は木の根っこになれるのです。





木の根っこになるということは、自然との一体感を直接感じるという意味になり、人間は自然の一部なんだということを認識するということになります。





この言葉「anwurzeln」は私にとって、森のようちえんを表す、重要なキーワードであり、この言葉を教えてくれた前先生に感謝です。




お昼ご飯の時間になりました。この園では、保護者がランチを作ります。そして、園児はご飯を入れるためのお弁当箱とフォークとスプーンを持参します。




この日の前菜はニンジンのスティック、主菜はジャガイモスープ、デザートはイチゴのヨーグルト、でした。




女の先生は二人の子供がいて、そのうちの一人は同じ森の幼稚園の園児です。パートタイムなので、12時半で帰られました。そのため、お昼ご飯の時間は、みんな静かでした。




一人遊びながら食べてる女の子がいました。先生が注意します。遊ぶのをすぐに止めません。




でも、先生は静かに何度も「遊びながら食べてるのは好きじゃないから、食べないのであれば片付けなさい」と言います。最後は彼女が根負けして片付けました。




声を荒げなくても、我慢強く先生が言い続ければ、子供は止めるのだなあ〜と感心しました。



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お昼ご飯が終了し、元実習生はまた折り紙ワークショップのためバウバーゲンに残りました。




私は外に出て再び園児を観察。年長の男の子と2歳半の男の子が一緒に遊んでいます。




2歳半の男の子は力加減がわからないので、乱暴に寝っ転がってる年長さんの男の子の身体にしがみついたりしてじゃれています。側にいた年長の女の子が2歳半の男の子に「やめなさい」と注意したところ、年長の男の子は「大丈夫。この子は試してるだけだから」というようなことを言うではありませんか。




辛抱強い年長さんに感心しました。そして、これこそが異年齢クラスの醍醐味だなあ〜って思いました。





自由遊び時間に、実習生の女の子が子供たちとサッカーをしていました。上手なので聞いたところ、13年ほどサッカークラブに所属しているとのこと。驚きました。




女の先生が、「今度Kräuterpädagogik(ハーブ学)を勉強するの??」と言います。一年間のコースで週末に勉強するとのこと。頑張るなあ〜って思いました。




男の先生は「Erlebnispädagogik(体験学)」と「Wellnesspädagogik(ウェルネス学)」を勉強するそうです。





元実習生からの質問を先生に投げかけたところ、以下のような返事が届きました。




①成長に応じた遊びはあるのか?




この遊びが幼児の成長に良いと決まったものはない。でも、朝の会や終わりの会で、成長に寄り添った遊びをするように心がけている。



また「Ur-Spiele」という昔の遊びをとても大切にしている。例えば、自然素材を使った遊び。




木の枝一本で子供たちは想像力を働かせていろんな遊びを生み出すことができる。




この生み出す力こそが、成長を助けることになり、この生み出す力は、自由遊びの空間の中で自然発生するものなのです。




だからこそ、プログラムをたくさん組み込むことは危険であり、大人は子供たちに自由空間を与えなければなりません。




「Vorschule」という名前の、年長さん向けの入学前準備プログラムは行っています。これは、小学校入学前の子供の成長を助ける遊びになります。例えば、絵を描く、粘土づくり、など。15分〜20分座っていられることが大切です。




②親子のイベントはどのくらいの頻度で行われますか?




クリスマスクッキーを焼く、消防署訪問や劇場等の遠足(年に2〜3回)、イースーター朝食会、聖マーティン祭り、クリスマス会、母の日、父の日、森の掃除(年に一回)など。





③親の仕事は何がありますか?



週に一回(週末)にバウバーゲンの掃除、毎日温水を持参、ランチ係、タオル等の洗濯係、役員、森やバウバーゲンの安全係、暖炉の木係、など。






元実習生のおかげで昔の視察園との交流が復活したので本当に大感謝です。ありがとうございました!!



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by midorimartin | 2014-12-13 07:25 | ドイツの森の幼稚園