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カテゴリ:ドイツの本( 5 )

ドイツの本「Lasst Kinder wieder Kinder sein!」★

4月21日に、「Lasst Kinder wieder Kinder sein!」を完読しました。




副題は、「Oder: Die Rückkehr zur Intuition」。




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和訳すると、「子どもが子どもらしく振るまえるようにしよう! 親は直感的になろう」






私が好きなベストセラーの著者でもある、心理療法士のMichael Winterhoff氏の本です。




彼の最新本「SOS Kinderseele」を完読したときの記事の抜粋です。(http://miamama.exblog.jp/21197842/ 参照)




そして、上述したドイツ語の本の著者たち(小児科医や心理療法士)は、本来であれば、「自発性・自主性」を身につけさせなければならない幼稚園児を「小さな大人」扱いして、「自律性・自決性」を身につけさせようとしていることがそもそも過ちであり(つまり、発達過程の順番が間違っている)、そのような保育を受けた子供たちが精神や社会的な発達家庭で問題が生じ、そのまま青少年になり、罪の意識を感じずに窃盗したり暴力を振るったりしてしまうというものです。



「自律性・自決性(Selbstbestimmung)」と「自発性・自主性(Selbständigkeit)」はまったく違うということをこの本では言っているのですが、そのことを理解していない保育者や教育者が多いそうです。


私も今までは、「自律性・自決性(Selbstbestimmung)」と「自発性・自主性(Selbständigkeit)」は同じだと思っていたので、非常に驚き、感心して、納得しています。




このとき、「自律性・自決性(Selbstbestimmung)」という言葉に対して、反感をもっていたのですが、4月5日に参加した一日セミナー「自然教育とはなんぞや」で新しい発見をしました。
(http://miamama.exblog.jp/21740046/ 参照)





⑴ 子供が自立するための発達段階として、「自発性・自主性(Selbständigkeit)」、「自律性・自決性(Selbstbestimmung)」がありますが、自然教育学では、どちらを子供に要求しているのでしょうか?


「Selbstbestimmung」という言葉にこだわってはいけません。自然幼稚園では、自分で決めることが第一歩で、大人である先生がその子どもの決定に寄り添いながら導きます。



私は先生からのその言葉を聞いたとき、「なるほどなあ〜」って思いました。子どもに自分で決めさせて、そのまま放置しておくことが一番問題であるわけなのです。




Michael Winterhoff氏の「SOS Kinderseele」を読んでから、「Selbstbestimmung」という言葉に拒否反応があったのですが、言葉をそのまま受け止めるのではなくて、言葉と言葉の行間を読み込まなければならないということなんだと思いました。





ということで、Michael Winterhoff氏の本に対しても、崇拝ではなくて、一意見として読み進めた感があります。




内容的にも、「SOS Kinderseele」と似通っていて、特に以下のテーマが強く押し出されていました。



● 増加する共存型親子の弊害 (Kinder werden heute in grosser Zahl im Rahmen einer Symbiose gross.)



言い換えれば、「友達親子の弊害」。友達みたいに育てられた子どもは、精神的に大人になりきれないらしい。自分と対等の者として子供を扱い、友達のような関係を築くいわゆる「友達親子」。そのような子供たちはみな、過保護に育てられ、守られ、本質的に心理面で幼児化している。




● 増加するパニック社会の弊害 (Katastrophengesellschaft)



失業等の不安要因が増えたことに伴い、パニックになる親が増えている。親がパニックになっていると、子供もパニックになる。具体的には、親の不安な気持ち(ストレス)が、子供の心を不安にさせているというもの(ストレスを与えているというもの)。





これらの2つの弊害を回避するにはどうしたらよいのか?




それは、親子の良好な関係が築けていることが第一前提。良好な関係が築けていれば、子供への教育ができるというもの。




ただ、それには、親が親である振る舞いができてこそ(心理面を含めて)、子供も子供らしく振る舞えるのです。




そして、メンタル面で静寂さを保てる親は、直感的に行動できるので、子どもの心により寄り添いやすくなるのだとか。




直感的に行動するということは、自分自身をまた見つけるということでもあり、正しい道にまた戻れるということでもあるそうです。




アルバート・アインシュタインも、「直感的な心は神聖な天賦の才能」、という名言を残されています。




また、子どもに与える選択肢も、7個以上はストレスになるだけなので、理想は3個までにしましょう。




この本を読んで、私が学んだ事は、「直感力の大切さ」と「選択肢は3つまで」です。




私が読みたい教育本は、あと一冊です。シュタイナー学校の卒業生のデータを元に書かれたレポート「シュタイナー教育への批判」のみ。



私の中で、幼児教育に対する見解がまとまったので、あとは、今後の幼稚園の視察事業で、実践から学んで行きたいと思います。
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by midorimartin | 2014-05-05 02:41 | ドイツの本

ドイツの本「Jedes Kind ist hoch begabt」

2月15日に完読したドイツ本「Jedes Kind ist hoch begabt」をご紹介します。




タイトルを和訳すると、「子どもはだれでも才能を持っている」。




共同著者で、脳研究者のGerald Hüther氏と、青少年と共同作業に従事されているのUli Hauser氏。




Gerald Hüther氏は、「Wie Kinder heute wachsen - Natur als Entwicklungsraum」の著者でもあります。
(http://miamama.exblog.jp/21291211/ 参照)




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コンテンツは以下のとおり。




1) Bevor es losgeht イントロダクション 

2) Mehr als ein Wunder: Welche Begabungen unsere Kinder mit auf die Welt bringen
   奇跡よりもすごいこと  ー 私たちの子供たちがどんな才能を持って生まれてくるのか

- Liebe und Zuneigung
      愛情と愛着

- Offenheit und Entdeckerfreude
      開放性と発見する喜び

- Kreativität und Gestaltungslust
      想像性と創る喜び

- Vertrauen und Zuversicht
      信頼と確信

- Beharrlichkeit und Eigensinn
      根気と個性

- Achtsamkeit und Mitgefühl
      注意力と共感

3) Richtig unterstützen statt falsch fördern: Wie Kinder ihre Talente entwickeln können
   間違った要求ではなくて、正しくサポートしよう。  ー 子供たちが才能を伸ばすために

- Die Entstehung von Begabungen
      才能の発生

- Die Entfaltung von Begabungen
      才能の開花

4) Leider oft verschenkt: Was wir aus den Begabungen unserer Kinder machen
      間違った贈り物 ー 私たちが子供たちの才能をつぶしている

- Wenn die Liebe verraten wird
      愛情を裏切っている

- Wenn die Entdeckungsfreude verdorben wird
      発見する喜びをだめにしている

- Wenn die Gestaltungslust gebremst wird
      創る喜びにブレーキをかけている

- Wenn das Vertrauen missbraucht wird
       信頼を傷つけている

- Wenn der Eigensinn gebrochen wird
       個性を壊している

- Wenn das Mitgefühl unterdrückt wird
      共感を押さえつけている

5) Für ein Leben in Fülle: Was unsere Kinder wirklich brauchen
        人生を満喫させるために ー 子供たちが本当に必要としていること





子供たちは本当にいろんな才能を持って、この世に生まれてきます。そして、そんな素晴らしい才能を、私たち大人の意識や認識が間違っていて、そんな大人が子供と関わることで、子供の才能を結果的につぶしている、、、、。



簡単に言えば、そんな警鐘を鳴らしているのがこの本だと言えます。




第二章の内容に注目してみましょう。



● 愛情と愛着

 科学者の研究発表の一つに、「ドイツ人のお母さんから生まれる赤ちゃんはドイツ語が好き。だから、赤ちゃんは誕生後に、お母さんの言葉にすばやく反応できるのです。それはお腹の中で、お母さんの声を聞いていたからというのがあります。子供とお母さんの最初の関係です。

愛情ある関係を築くには、我慢と根気と時間が必要です。


● 開放性と発見する喜び

気持ちと向き合うための学習と信頼を築くには、子供たちは経験を積まなければなりません。それは、「自分は大切」。この学習がうまくいくには、愛情ある関係が築かれていることが前提条件です。

子どもは感動したとき、特別に学ぶことができます。そして、感動は、子供にとって大切なことが身近にあるときに発生します。子どもたちは、自分にとって意味あることをすることで、感動し、その感動の中から、何かを発見するのです。


● 想像性と創る喜び

子供にとって幸せなことは、他者と何かをしているときに、自分を発見することです。この体験をしてこなかった人は、後で困ることになります。一体感の深いつながりは、子供が本当に大切と思っている人との関係性があることで成り立ちます。

人間の脳は、物事を暗記するためにできているのではなくて、問題を解決するために最適化するだけです。このことから、子どもはいつも新しいことに挑戦しているのです。


● 信頼と確信

子供たちは、小さいときから、たくさんの経験を積まなければなりません。私たちは、子どものときにたくさんの経験を積んだ人に出逢うと、「体験の宝庫」と呼びます。

信頼は、信頼している人から得ることができて、確信は、それまでにうまくいった体験から得ることができます。

信頼は、ごちゃごちゃした頭の中を整理したいときや、開放性や心の静寂を取り戻したいときにこそ、必要な気持ちです。


● 根気と個性

自己効力。自分が誰で、何ができるのか。子供たちはそれを感じます。


● 注意力と共感

仏教では、共感とは、すべての生き物に対する精神性と尊敬と責任。仏教徒は、瞑想の中でこの共感を特訓します。つまり、座禅と注意力のトレーニング時における、心の観察です。

子供たちは、お母さんの気持ちの揺れ動きから、いつ安心できて、いつ安心できないのかを、素早く察知します。だから、子供たちはお母さんが上機嫌のときは、自分たちも安心するのです。お母さんが不安を抱えていたり、忙しすぎたりすると、子供たちは安心できません。つまり、子供たちの感情は、お母さんの心の状態と同期しているのです。

知覚はいつも受けるときに成長します。そのため、多くの子供たちは、見たり、聴いたり、味わったり、臭ったり、触ったりして、大人が感じない何かを感じることができるのです。起きたとき、服を着替えているとき、歯磨きしているとき。子供たちは同時に観察しています。すべてが新しくて、すべてが感動的で、知覚のお祭り。



第三章の内容に注目してみましょう。

子供は生まれたときから、自分の身体に合ったネットワークだけでなく、知覚の印象やお母さんからの影響を受けて身体が反応することで得られるネットワークも、脳の中で成長させることができるのです。だから、子供は一人ひとり違うのです。

人間の子供は、大人になって問題を解決する能力を、体験から習得します。子供たちは、問題があったとき、他者がどのように解決するのかを見て、新しい体験を積みます。そのようにして、他者との信頼やつながりを強くして、新しくて難しい挑戦を克服するための勇気も得ることができます。

手本となる親身になってくれる大人の保護と優秀な手ほどきにより、子供たちは自分の能力を発見して成長させることができるのです。


第四章の内容に注目してみましょう。

私たち大人が子供の才能をつぶしている、、、、。衝撃的な内容です。

大人が抱える外的ストレスが、子供に内的ストレスとして移行しているというもの。

エスカレートすると、「子供たちは好きじゃないことはしない」という結果になる。

大人の不安定さが、子供たちを立ち往生させている、、、。



愛情を得られなかった子供でも、生き残ることができます。でも、愛情をもらったことがない人は、どのように他者に愛情をあげることができるでしょうか。子供から大人を対象として、科学者が愛の体験を研究しました。小さいころに体験したことが、大人になったときの意識や見解や手法を決めるというもの。本当に愛されることを知っている人だけ、愛を他者に与えることができるのです。

すべての要求に答えるために、現代の大人はマルチタスキングができなければなりません。すべてを処理するために、同時に複数のことをしようとしても、素早くできることはありません。残るのは、強制だけ。

私たちの子供は、時計ではありません。時計のように、時間を早めることはできないのです。彼らはゆっくりと成長していきます。



ドイツは、欧州の老人ホームです。ドイツ人の平均年齢は44.2歳。五人に一人が65歳以上。

すべての子供たちが、世界が自分のためにあって、成長できて、発見して、研究して、試す喜びが無限であるという体験をすれば、生まれたときから備わっている発見する喜びを失うことはないでしょう。

子供たちが、何かを知りたいと思って尋ねたときに、誰も関心を示す大人がいなければ、発見する喜びを失っていくのは当然のことと言えます。または、大人がイライラした態度を見せたり、尋ねてもいないことを説明したりしても、同様の結果になるでしょう。


何もすることがないということは、退屈なのではなくて、想像性を高める時間なのです。


関係性の研究者が30年以上、研究した結論は、今日では、大人が子供の要求に配慮するよりも、子供が大人の要求に配慮する傾向があるとか。 

そして、子供を甘やかしすぎてはいけません。

一人ひとりの子供が、個性的で、そのまま愛してもらえる体験を得ることができれば、自分に満足して、成長することにも楽しみを見いだせるでしょう。


十人の労働者のうち七人は職場に不満を抱いています。


たくさんの絵が頭の中にある状態では、共感が不足します。つまり、一日に起きた出来事を消化する作業を怠ると、他者への共感ができなくなるのです。共感することは努力と時間を必要とするからです。

子供たちは、本物の共感マイスターです。


第五章は、エピローグです。


子供たちは遊びながら世界を発見します。難しいことができるようになるまで、試します。失敗と成功を繰り返しながら体験します。そんな風にして、体験を積み、思っていたよりも、できるようになっていくのです。子供たちはそのことを自分で学びます。



///


読後、思ったこととしては、他の教育本でも書かれてあったことですが、


● 大人のストレスが、子供にそのまま伝わっているというもの。 
● 子供たちの知覚の発達を、私たち大人が妨げているということ。


をまた強く感じました。


子供たちの才能を開花させようと、私たち親は思っているはずなのに、どこでどうやって違う方向に行ってしまうのか。




個人的な見解になりますが、、、



● 幼児教育が人間の成長で一番大きな部分を示しています。幼児は大人を模倣します。だからこそ、大人は手本であるべきで、そして、どんな外的ストレスがあったとしても、心の静寂を保ち続けなければならないのです。でも、親も人間です。だから、子供と一緒に成長すれば良いのだと思います。大人も失敗するし、子供も失敗する。大人が自分も失敗することを認識し、子供が失敗することを受け入れることができれば、ありのままの子供を愛することができると思います。そして、子供の好奇心をちゃんと受け止めてあげることができるのだと思います。それが、大人が子供との関わりをより良く変えるための第一歩だと言えると思います。



一つひとつが勉強。 そういう思いを持って、私はドイツ語で書かれている幼児教育本を読み続けています。
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by midorimartin | 2014-03-28 20:31 | ドイツの本

ドイツの本「Wie Kinder heute wachsen Natur als Entwicklungsraum」

1月13日、ドイツの本、6冊目を完読しました!!




タイトルは、「Wie Kinder heute wachsen」。副題は、「 Natur als Entwicklungsraum」。





共同著者で、小児科医のHerbert Renz-Polster氏と、脳研究者のGerald Hüther氏。





「今日の子供たちはどのように育っているのか」という教育本であり、「自然は成長の場」が
サブタイトルになっていて、私はこのサブタイトルに惹かれて、この本を購入しました。





自然の写真や自然とたわむれる子供たちの写真もふんだんに使われているのも魅力です。




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コンテンツは以下のとおり。




Natur - und dann? 自然、それで?


1) Entwicklung, von oben betrachtet - Verbundenheit 上から見た成長。一体感。


2) Der Schatz dort draussen - Hingabe 外に存在する宝物。没頭。


3) Natur und Gesundheit - Langsamkeit 自然と健康。ゆっくりと。


4) Warum schlagen wir das Angebot aus? - Mitgefühl なぜ自然を拒否するのか? 共感。


5) Das grosse drinnen. von Computern und Kinderspielen - Geduld 大きな部屋。コンピュータから子供のゲームまで。忍耐。


6) Ist die Natur denn gefährlich? - Vertrauen 自然は本当に危険なのか? 信頼。


7) Wege in die Natur - Achtsamkeit 自然への道。気づき。


8) Naturerfahrungen in einer bedrohten Welt - Beharrlichkeit 脅威の世界における自然体験。持続。



以下は、それぞれの章で、私が気に入った文章です。



第一章

子供たちが、家族と安心感が持てる関係を築き、子供たち同士で同じ目線を持ち、遊びながら学べるとき、彼らは成長という航海の中で、次の2つの大切な帆を立てます。

一つめの帆は、好奇心。

二つめの帆は、自分でオーガナイズ。

それらが、「創造性」や「想像性」や「社会的能力」という生きる上で基本とする能力を活性化させるのです。

境界線にはいつも自由がくっつきながら存在しています。

子供たちはびくともしない根っこを必要としています。


第二章

幼児教育の四つの源

一つめ、直感的なもの

二つめ、自由

三つめ、抵抗力

四つめ、一体感

子供たちには、「抵抗力」が必要です。少し、パラドックスに聞こえますが、外の世界では、自由と境界線は一緒です。まるで表裏一体のように存在しています。なぜなら、自然は自由への生きた招待状であり、また他の要素も持っているからです。それは「抵抗力」。

自然は子供たちにとって、人間同士がぶつかり合う出逢いの場です。自然は組織化されていないので予測ができません。そのため、子供たちはつながりを求め合います。子供たちのグループは自然発生的に見えて、実は必然性を伴っているのです。これは、一体感を得るためのグループ作りと言えます。

子供たちは、没頭する時間を持っています。この瞬間こそが、人生の中で一番輝く最高に幸せな時間のです。


第三章

ゆっくりと進むもの。時間をかけて成長するもの。花が咲くまで、果物が熟れるまで、待たなければなりません。人間ではなくて、自然がいつ成長するのかを決めています。いつ生まれて、いつ死ぬのか、自然が決めるのです。力強く成長するために、速いことが大切なのではなく、ゆっくりと育つことが大切。そんなことが学べるのが自然。





第四章

本物の森の中で花が成長するような人間が必要です。太い幹、良い木の皮、深い根っこ。生き生きとしていて、抵抗力があり、社会的能力も持ち、想像性豊かな人間。基本能力を持った人間。

共感する心は、子供たちは教えられるものではなくて、自分たちで見つけなければなりません。そして、大人は子供たちが共感を失くさないようにしなければなりません。



第五章

人生の中で一番大切なことはすべて、関係性の中で学べます。共同生活の中の境界線は、健全な関係性が築けているからこそ成り立つのです。

服従と自制は違います。

生きた自然の中で、子供たちは実りある人生を築くためのキーを自分の力で見つけることができます。



第六章

子供はどうやってリスクを察知できるのか?

それは、実際にやってみて練習することでできる。とにかく、やってみる。やらせてみる。親が先回りして子供に何もやらせないということをしてはいけません。

子供たちは、自分でどうしてもできないことを学ぶ機会を持つべきです。その際には、助けてくれて、勇気を与えてくれる大人が必要であり、そのことを通じて、子供たちは信頼が何かを学ぶことができるのです。

畏敬とは、心配とは違い、特別な信頼です。





第七章

なぜ現在の教育では、知覚能力のみが必要とされているのでしょうか。それは、知識社会が必要としているからです。でも、多くの子供たちは、特別なホワイトカラーの職場で働かないでしょう。




この本の中では、森の幼稚園のことも少し書かれていました!

「森の幼稚園は、関係性を築くための最高の場」だと紹介されています。なぜなら、より自由な場であり、より可能性が広がっているから。

そして、森の自然だけが素晴らしいのではなくて、自然の教育が素晴らしいと書かれていました。

子供たちは、自由空間の中で、独自に自分で考えた遊びができるからです。

小学校の先生は、森の幼稚園や森のプレイグループ出身の子供の方が、社会的能力が高く、想像性豊かだと分析しています。

「自然現象」は自然体験とは違います。木が成長する事を知っているから、成長した木の美しさや力強さを感じることができるとは言えないのです。






第八章

人生を成功させるためには、持続性が大切です。うまくいかなかったときなど、持続する力が重要なのです。





ふむふむと納得できる文章が多く、そして、なにより、「自然は最高の教育の場」と力説されていることに共感しました!




「森の幼稚園も素晴らしい!」と書かれていたのも嬉しかったです。




生きていく上で、関係性がとても大切であること、そして、自由と境界線はコインの表と裏の存在であることという考えに、非常に感動しました!





ラインが引かれているからこそ、自由の大切さを感じられるのかもしれないし、



他人との関係性があるからこそ、仕事や遊びも楽しくなるんだと思います。



幼児教育本でもありますが、大人が生きて行く上でも、ためになるキーワードがたくさん含まれている本だと思います!!
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by midorimartin | 2014-01-18 09:03 | ドイツの本

ドイツの本「Mädchen!」

ドイツの本、5冊目「Mädchen! Wie sie selbstbewusst und glücklich werden」を完読しました!!




著者は、オーストラリア出身のサイコロジスト、Steve Biddulph氏。著書もたくさんある有名な方のようです、、、。




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「Mädchen」とは、「女の子」という意味になり、11歳の娘を持つ私としては、自分の育児にも役立つのではないかと思い即買いした本。





3章の構成になっていて、内容は以下のとおり。




「第1章 娘の成長に大切な5段階 (Die fünf Phasen im Leben eines Mädchens)」

① 娘を育てる ー 最初のまとめ (Mädchen erziehen - ein erster Überblick)

② 人生の正しいスタート (Der richtige Start ins Leben)(誕生〜2歳)
 
③ 世界を発見する (Die Welt entdecken)(2歳〜5歳)

④ 他者と関わる (Mit anderen zurechtkommen)(5歳〜10歳)

⑤ 自己精神を見つける (Die eigene Seele finden)(10歳〜14歳)

⑥ 大人になるための準備 (Vorbereitung aufs Erwachsensein)(14歳〜18歳)


「第2章 効率的な防御 ー 5つのリスクとどのように対峙するか (Wirksame Abwehr - Wie man mit den fünf großen Gefahren umgeht)」

① 早熟な女の子たち (Zu früh zu sexy)

② 意地悪な女の子たち ー いじめ (Fiese Mädchen - Mobbing)

③ 身体、体重、食事 (Körper, Gewicht, Ernährung)

④ アルコールとその他のドラッグ (Akohol und andere Drogen)

⑤ 女の子たちを取り巻くインターネット (Mädchen und das Internet)


「第3章 娘と両親 (Mädchen und ihre Eltern)」

① 娘と母親 (Mädchen und ihre Mütter)

② 娘と父親 (Mädchen und ihre Väter)


著者自身が娘を一人持つ父親ということもあり、非常に具体的で共感が持てて、なおかつ説得力のある教育本になっていると思います。




第1章は、年代別に分かれているので、該当する項目をじっくり読むだけでも十分に参考になると思います。



私の11歳の娘は「自己精神を見つける」という時期に来ているようです。本の内容で、まずは面白いと思ったのは、自分のお部屋の片付けは本人にさせるのが基本で、手伝ってと言われれば手伝うこと。そして、ノックして返事があればお部屋に入ってもよいこと。もう、プライバシーができているということなんだと思います。





そして、この年代の女の子たちは、自分のアイデンティティ、つまり、自分の根っこがどこにあるのかを探し始めるのだそうです。




それは、何かの「ヒラメキ」や「キラメキ」のようなインスピレーションのようなもの(Der Funke)で、感じることのようであり、私たち親は、娘の「ヒラメキ」や「キラメキ」を大切にしてあげることが大切というもの。




ヒラメキがすべて、彼女たちの職業になりうるものではないそうですが、それでも、そんな直感力をサポートしてあげることが大事なようです。




第2章の「早熟な女の子たち」では、SEXはお酒を飲んで流れでするものではなくて、好きな人と愛し合ってするものということを教えましょうと具体的に書かれていて、アンケート結果も掲載されていて、いかに若年齢で初体験を迎える人が多いかということが懸念されています。




早く経験していなければ、負け犬扱いにされるというリスクもあるようで、厳しい女の子たちの世界が深く伝わってきました。




己を貫き通せるだけの強さを身につけなければならないということなんだと思います。




「女の子たちを取り巻くインターネット」も、結構現実的でシビアなことが書かれていました。ハンディーやコンピューターを介してのFacebookのアクセスを禁止するのではなく、そんなツールとの正しい使い方を教えることが大切ということだそうです。




社会に潜む危険性を排除することは、たとえ親であっても出来ないということなんだと思います。




そうなると、モラルやそんな危険性に近づかないようにするにはどうしたらよいのか、正しい自己判断を教えていくしかないということであり、それは娘を育てる親の最重要課題だということを、この著者は伝えたいのだと思いました。




14歳から大人になるための準備、つまり本格的な思春期が始まります。その時期がくると、娘は私と対立すると思いますが、そのときこそ、特に母親は娘のことを見守り続けなければならないと力説されています。




18歳を超えると、また母親との関係が良好になるようなので、そんなことを思いながら、今後7年間を娘と過ごしていきたいと、この本を完読して納得した次第です。




良い本に出逢えたなあ〜って思います、、、、。
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by midorimartin | 2014-01-03 20:20 | ドイツの本

ドイツの本「SOS Kinderseele」

ドイツの本4冊目「SOS Kinderseele」を12月22日に完読しました!!



ベストセラーの著者でもある、心理療法士のMichael Winterhoff氏の最新本です。




タイトルの「SOS Kinderseele」にとっても惹かれて即購入してしまいました。




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子供の心がSOSを発信している、、、、。いったいどういうことなのか、、、、。そして、完読した感想ですが、私の今までの幼児教育に対する知識を根本的に変えたと言ってもオーバーでないくらいの内容でした!




以下は友人知人に送った私の感想文です。。。。






突然ですが、今、ドイツの幼児教育を独学しています。
具体的には、ドイツ語の教育本を購入して熟読し、本に赤線をひっぱったり、メモも取ったりして、子供が心も身体も健全な大人になるためには、どのような教育や保育が必要なのかを勉強しているのです。

ご存知のとおり、私はドイツの幼稚園の視察を手がけていて、
● 森のようちえん
● モンテッソーリようちえん
● シュタイナーようちえん
の視察をお客様のためにアレンジして同行しているのですが、とても刺激を受けています。


今読んでいるドイツ語の教育本のタイトルは、

● Wie Kinder heute wachsen - Natur als Entwicklungsraum

● SOS Kinderseele

です。



これらの本の中で言われている事は非常にシンプルで、「幼稚園児には、個人的な人間関係が築かれている大人が必要であり、その大人との安心感が一番大切。子供たちは同じ年齢の子供から多くのことを
遊びながら学ぶ。境界線があるからこそ、真の自由を学べるのであり、境界線のない自由はありえない。そのため、自然は最高の教育の場になる」というものです。



また、以下は1990年に日本人の教育心理学者が書いた「少年非行を防ぐ家庭教育」からの抜粋です。
リンクはこちら → http://naosite.lb.nagasaki-u.ac.jp/dspace/bitstream/10069/25864/1/jissennenpo03_01.pdf



「子供の自立を励ますことが、私たち親の義務であり、子供は成長する自力と外部からの教育とがうまくかみあったときにはじめてすくすくと明朗に、強く正しく成長するものである。そのためには、親は子供の自立の姿を知らなければならない」と書かれています。



「子供の発達過程には四段階あり、それぞれの段階に応じて順番に自立心を身につけなければならない。それなのに、その順番が間違っているせいで、心理面で幼児化している青少年が増えている」と警鐘を鳴らされています。




子供の発達過程の四つの段階は以下のとおり。


① 0歳〜2, 3歳「身辺生活時代 意思の自立」:活動のエネルギーである「意欲・自発性」を身につけさせること。 



② 3, 4歳〜7, 8歳「想像生活時代 行動の自立」:自分のことは自分でするという自力で要求を満たす「自主性」を身につけさせること。



③ 8, 9歳〜13, 4歳「知識生活時代 生活の自立」:友達との生活の中から、みんなに心配や迷惑をかけないように努力することで「自律性」を身につけさせること。



④ 14, 5歳〜24, 5歳「精神生活時代 精神の自立」:大人扱いし、自覚させることによって、自分で判断し行動できる「自決性」を身につけさせること。



そして、上述したドイツ語の本の著者たち(小児科医や心理療法士)は、本来であれば、「自発性・自主性」を身につけさせなければならない幼稚園児を「小さな大人」扱いして、「自律性・自決性」を身につけさせようとしていることがそもそも過ちであり(つまり、発達過程の順番が間違っている)、そのような保育を受けた子供たちが精神や社会的な発達家庭で問題が生じ、そのまま青少年になり、罪の意識を感じずに窃盗したり暴力を振るったりしてしまうというものです。



「自律性・自決性(Selbstbestimmung)」と「自発性・自主性(Selbständigkeit)」はまったく違うということをこの本では言っているのですが、そのことを理解していない保育者や教育者が多いそうです。


私も今までは、「自律性・自決性(Selbstbestimmung)」と「自発性・自主性(Selbständigkeit)」は同じだと思っていたので、非常に驚き、感心して、納得しています。



このようなことを知ることができたのは、上述した本たちのおかげであり、これからもどんどん新しいドイツ語の本を読んで、ますます勉強していきたいと思っています。


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by midorimartin | 2013-12-31 23:13 | ドイツの本