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[視察2日目]ルードルフ・シュタイナー学校★

ドイツ教育機関視察2日めは、イスマニング(Ismaning)にある「ルードルフ・シュタイナー学校 自由ヴァルドルフ学校(Rudolf Steiner-Schule Freie Waldorfschule)」を見学しました。




前日の森の幼稚園とは打って変わって快晴。シュタイナー学校の生徒と一緒にバスに乗って学校に8時頃に到着。いつも時間割をアレンジしてくださっている先生が木曜日はお休みということでしたので、私は時間割を見て教室を移動しました。しかし、何度か足を運んでいますし、顔見知りのシュタイナー学校の先生もいらっしゃるので、本当に心地よい時間を過ごすことができました。(→H先生、お忙しい中、アレンジしてくださり大変ありがとうございました!)




● エポック授業 1年生 6歳から7歳  (8時10分から9時)




生徒数は33名。この日は、エポック授業の後半部分を使ってのオイリュトミー授業と1時間目が父兄対象の公開授業の日。そのため、8時10分から9時55分までが通常のエポック授業の時間なのですが9時で終了になりました。




お客さまがすぐに気づかれたことなのですが、シュタイナー学校の教室には時計がありません。そのため子供たちも時間を気にすることなく授業に参加できるのかもしれません。



子供たちはすぐにオイリュトミーシューズをはいて、オイリュトミー用の衣装(お絵描き用のスモッグ兼?)を着ました。黄色、緑色、橙色、水色の四色でした。




この衣装を着るとき、子供たちが少しザワザワしたので、先生がすぐに「wer was zu sagen hat, meldet sich !(何か言いたい人は手をあげて)」と強い声で言いました。子供たちは少し静かになりました。




先生が女子生徒1名を指名し、彼女は季節のテーブルのロウソクに灯をともしました。



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先生がグロッケンを奏でると子ども達が起立しました。




先生と一緒に「太陽と土と花の歌」を歌って、「太陽の恵みが光を与え力を与える」や「感謝と愛の心を持とう」というテキストをみんなで暗唱しました。その後、「おはよう、先生」、「おはよう、こどもたち」と朝の挨拶をして、また歌を歌ってテキストを暗唱し、手遊び歌や指遊びやリトミックの動きに変わりました。




習った単語を手拍子したりジャンプしたりして覚えたり、「パン生地をこねて、かまどに入れて、炎が熱くなる」というパン作りの歌やトウモロコシ畑の歌を歌いました。




女の子1名と男の子1名が少しめもだしたので、先生がまた、「Kinder. Was sich nicht benehmen koennen, bleiben hier (お行儀が悪い子はここに居残りなさい)」と強く言いました。




この女子生徒は多動性の子供だと思います。私の娘のクラスにも何人かいますが、シュタイナー学校にもいるのだなあと思うと安心しました。



声を出さずに指を使って言葉を言ったり、げんこつ山のような手遊びをしたりしました。歌と手遊びとリトミックの運動は全体で15分くらいかかっていたように思います。




そのあと、フォルメンの勉強になりました。先生は「Ich trage ein Licht in meiner Hand (手の中に光がある)」と言って、うずまきのような形を黒板に書きました。そして、生徒たちに手をあげさせて、3人くらいが前にでて黒板にフォルメンを描きました。




さっきの多動性の女子生徒がすぐに、「●●君の方が良く描けた」と言ったとき、先生は「そんなことは私たちが知りたいことではない」と言って彼女の意見を否定しました。




このあたりはさすがだなあ〜って思いました。なぜなら、授業で学ぶことは他者との勝ち負けではないからです。



2つめのフォルメンは、先生は水を含ませたスポンジを利用して黒板に描きました。その際に「秘密を持っているリンゴ」などという表現を使ったので、生徒たちが興味を持って見入っているのを感じました。




その後、先生はチョークで同じフォルメンを描き、空中でも手を使って描き、子供たちにエポックノートに描くように指示されました。注意点はただ一つ。「静かに描くこと」




授業が終わった後に先生にフォルメンの目的を聞いたところ、『調和』、『ファンタジー』、『美学』というキーワードを伝えてくれました。




お客様からの質問で、子供の絵の背景画がカラフルであることに対して指導してなのか、それとも自然発生的なのかを先生に尋ねたところ、日本の子供と同じようにドイツの子供たちも何も言わなければ背景画は描かないそうです。




そのため、先生が「自然にはいろんな色があるよね。白じゃないよね?」と子供たちに声かけをして背景画を描かせる指導をされていることがわかり、教育の賜物だなあって思いました。



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9時になったとき、オイリュトミーの先生が来られて、子供たちに「お父さんとお母さんがいるけどいつもどおりにやりましょう」と声かけをされました。




ざわついた男子生徒がいたので、先生は「Du willst nicht bleiben? (教室に居残らないよね?)」と尋ね、子供が「Nein」と答えると、「Dann tuechtig(そしたらちゃんとしなさい)」と言われました。そして、その子がおとなしくなったので、さすがだなあ〜ってまたまた思ってしまいました。




ドアの前に先生が手をクロスに組んで立ち、子供たちに列を作らせて、静かにオイリュトミーホールに移動しました。



● オイリュトミー授業 1年生 6歳から7歳  (9時から9時55分)





オイリュトミーホールに入ると既にたくさんの保護者の方たちがベンチに座っていらっしゃいました。





真ん中に金の玉がきれいな布にくるまれて置かれていました。子供たちは「七匹のこやぎ」のお話をオイリュトミー劇で見せてくれました。





ピアノ伴奏が少しありながらも、体と歌声でお芝居を進行して行く姿に感動しました。




手と足でジャンプしながらクロスを作ったり、ライゲンを何度もしたり、二人一組になったり、同じ文章のフレーズが何度も出てきて、同じ単語のときは同じ動作をして、とても見やすい内容でした。




オオカミ役は水色と橙色の衣装を着た子供たちで、黄色と緑色の衣装を着た子供たちはヒツジの役でした。




例えば、「Licht im Himmel. Licht in mir. Licht durch mich auf die Erden hier. 」というフレーズがありました。「天国の光。光が私の中へ。光が私を通してこの地面の上に」という訳になりますでしょうか。他にも「パワー」や「神様」など素敵なキーワードがたくさんありました。





先生がまた手をクロスに組んで子供たちに列を作らせて、今度はオイリュトミーホールから教室に戻っていきました。オイリュトミー劇は20分くらいだったと思います。




9時30分ごろ、教室に戻った子供たちはオイリュトミーの衣装を脱いで、ブロートツアイトを始めました。




担任の先生は子供たちが食べている間、落とし物の服が誰の物か尋ねたり、宿題を見たりしていました。



オイリュトミーの先生に「何度も繰り返しのフレーズや動きがでてきましたが意味がありますか?」と尋ねたところ、「子供たちには繰り返しがとっても大切なのです」と教えてくれました。




お客様からの質問で、「金の玉は何の意味があるのですか?」と尋ねたところ、「ライゲンするときに必要な真ん中の位置を示します。一年生なので真ん中を示す何かが必要なのです。といっても何でも良いわけではなくて上品で貴重なものでなければなりません」と回答を頂きました。



● 1時限目 外国語 1年生 6歳から7歳 (10時15分から11時)


外国後の授業も公開授業でしたので、前半(10時15分から10時40分)は英語、後半(10時40分から11時)はフランス語でした。



オイリュトミーの先生が英語の授業をされました。エポック授業のときにドイツ語で暗唱した歌を英語で復唱。



その後、体の部位を英語で言って、数字を英語の文章で言いました。すべての文章を子供たちが暗記しているのにびっくり。




先生が3人の子供を指名して黒板の前で数字の文章を暗唱しました。指の歌もありました。




英語で「誰にしようかな」を先生が言って、ドアや窓の開け閉め、水道の蛇口をひねったり閉じたり、黒板の上げ下ろしをしたりと、それぞれの子供がちゃんと英語の文章を言っていきます。



一年生から英語をしっかり学ぶ姿に感動しました。歌や手遊びやリトミックでちゃんと外国語は学べるものなのですね!



指の歌の後、「かごめかごめ」のような歌を歌ってライゲンをして、最後の歌を歌って終了でした。





フランス語の先生がやって来られました。おなじみのフランス人の先生でした。恐らくエポック授業で歌われているドイツ語の歌やフレーズがフランス語で歌われたのだと思います。





英語と同様に指の歌があり、小さいボールを使ってキャッチボールしながら質疑応答もありました。




例えば、「名前はなんですか?」、「どこに住んでいますか?」。私はフランス語はまったくできないのですべて想像なのですが、答えからそういった質問内容だったのではないかと思っています。




色当てクイズもありました。子供たちが指名されて、黒板の前で色当てクイズをやらされました。




多動性の女の子もいて、間違いながらもしっかり参加していたので感心しました。



一年生からフランス語もできてしまうなんて、シュタイナー学校の子供たちはすごいなあ〜って思いました。



● 2時限目 オイリュトミー 5年生 11歳から12歳 (11時5分から11時50分)



生徒数は18名。先生から「貴女たちがなぜここにいるのか生徒にちょっと説明して頂けますか?」と言われ、「この方は森の幼稚園の実習生で、シュタイナー学校にも興味をお持ちでしたので本日見学にきました」と説明すると、一人の女の子が「私も森の幼稚園に通ってたよ♪」と言ったので、「森の幼稚園は楽しかった?」と尋ねると、「はい、とっても!」というお返事があり、とっても嬉しくなってしまいました。



オイリュトミーの授業でしたが、オイリュトミーシューズをはいていない男子生徒が3人いました。



そして、オイリュトミーのAIUEO(母音)を学びました。手を使うバージョンと足を使うバージョンがあり、生徒から教えてもらいながら、お客様も私もオイリュトミーのAIUEOをマスターしました。




生徒の皆さん、教えてくれてありがとう!




だれながら授業を受けている男の子がいたので、先生から怒られ、お部屋の外に出されました。数分後、先生がドアを開けてまた戻ってきました。




いわゆる「反省時間」であり、娘が通うドイツの小学校でもこの「反省時間」が設けられています。





「5つの星」という運動があり、6人1グループになりました。1人の生徒が星の真ん中にいて、5人の生徒が星を描くように動かなければなりません。先生からの指示で、オイリュトミーのAIUEOも手でつけて子供たちは星を描いていました。



ライゲンをして前向きに動いたり、後ろ向きに動いたり、複雑な運動もありました。




できたときに喜んで手をたたく男子生徒が1名いて、先生が「おまえは学校にいるんだぞ!」と言って怒りました。




そして、「ピアノの音を最後まで聞け!」と言ったので、ピアノの音とオイリュトミーの密接さを感じました。




生徒たちはオイリュトミーのAからZまでも披露してくれました。




最後は前向きと後ろ向きでジャンプして足をクロスさせる動きでした。



今回、初めてオイリュトミーのAIUEOを教わったので感激でした!



● 3時限目 遊びの体操 2年生 7歳から8歳 (11時55分から12時40分)



生徒数は17名。なんと人気のある男の子が一人いて、二人の女の子がその男の子にくっついて離れず、しかし授業はちゃんと受けていたので、先生も何も言わず、ドイツ人の女の子は積極的だなあ〜って思いました。




ライゲンして、「2、4、6のときに手を叩く」という運動がありました。




そして、4コーナーに別れて、クロスの方向に縄跳びしながら行き交う運動もありました。





大波小波のような大縄跳びの時間もあって、一人ひとりジャンプさせて、その後、「頭の上の王冠を落とさないように飛んでね」という先生の声かけで、頭を動かさずに大縄跳びで飛ぶ運動もあり、なかなか見応えがありました。



そして、大きな輪になって座り、一人の子供が真ん中に立って、中当ての要領で、ボール投げが始まりました。ボールは転がして、足に当たればアウトです。うまくいけば、ボールの数がどんどん増えて行きます。これもちゃんと体育の運動になっているなあって感心しました。




最後は「かごめかごめ」から「鬼ごっこ」になるような遊びで、つかまった人は手をつないでどんどんくっついていって、鬼がどんどん増えて行くというものです。子供たちはキャッキャッ言いながら楽しそうに遊んでいました。




初めて「遊びの体操(Spielturnen)」を見学したのですが、とっても興味深かったです。



● 4時限目 手芸 4年生 10歳から11歳 (12時45分から13時30分)




生徒数19名。教室の中には先生の机だけで、それ以外はテーブルがまったくなく椅子だけで、コーナーにあるマットレスの上に寝そべりながら手芸をする生徒や、丸く椅子を並べて手芸教室風に手芸をする生徒や、人形劇の舞台の裏側で手芸をする生徒など、様々なスタイルで授業を受けている子供たちにまずはびっくりしました。





子供たちは先生に次々手芸作品を持ってきてはアドバイスを受けたり塗ってもらったりしています。




とても先生に話しかけられる状態ではなかったので、お客様と私たちはじっと様子を観察していました。



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片面がクロスステッチのクッションとカバンづくりが作品のようです。




クロスステッチの模様はあらかじめ絵として描かれていて、教室の壁に張られていました。





授業後の先生のお話では、この絵はサンプルとしてあるだけで、実際に作り出すとどんどんデザインの形は変わっていってもよいそうです。ただ色は忠実に再現している生徒が多いとのことでした。




この日が手芸最後の授業らしくまだ完成していない作品も多くあり、先生はちょっとストレス気味なご様子でした。「がんばれ、先生〜!」って声をかけたくなってしまいました。



でも、自分たちのスタイルで自由に手芸活動に参加できるのは良いことかもしれないと思いました。


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授業は13時30分に終了しましたが、食堂のある建物も訪れ、運動場も見て、シュタイナー学校を跡にしました。




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毎回足を運ぶごとに感慨深いのですが、今回は私のことを覚えてくれている先生や生徒も数名いたのでなんだか嬉しくなってしまいました。



次回は11月の予定です。また楽しい時間が持てますように、、、、。
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by midorimartin | 2011-07-26 23:44 | シュタイナー教育